ESCAPE R3を貰ったので余り物パーツでカスタムしてみる話

日本で一番売れている自転車はおそらくブリジストンのアルベルトなのでしょうけれど、スポーツ自転車に限定すれば間違いなくジャイアントのエスケープR3と言えるはずです。

とにかく目につくこと目につくこと。実際の光景だけではなく、ネット上でも…例えばヤフー知恵袋とかなんかでは質問の1割くらいがエスケープR3の話題になっているようです(おすすめのクロスバイクありますか?等)。

そんなエスケープR3を頂いたのでちょろっとカスタムして乗ってみたのですが…いやいや、確かにすごいですねこの自転車は。漕ぎ出し軽い!速度が伸びる!ラインがブレにくい!

これが5万円で買えてしまうとは…何かズルさのようなものを感じます。

誤解を恐れずに書いてしまいますが、10万円のエントリーロードバイクを買うよりも5万円でエスケープを買って5万円分カスタムした方が幸せになれてしまいますね。

「エスケープ最強説」は確かに本物のようです。良く出来過ぎていて逆につまらないとさえ言えます。


今回のカスタムでは特別なことは一切やっておりません。せいぜいクランクを変えたくらいで、ホイール・タイヤもそのままの状態です(※タイヤは4年前に買ったきりのものらしい)。テスト走行もソールふにゃふにゃのスニーカーでやりました。

懐をほとんど残しているにもかかわらずこれだけの性能を見せられてはもう頭を下げるしかありません。

頂いたのはひとつ前の世代(※正確には2015年モデル)のエスケープなので現行のフレームはもっと良いのでしょう。リアステーが下がって「今時」っぽいルックスになっていますね。想像するによりマイルドな乗り心地になっているのだと思われます。

・Giant Bicycle ESCAPE R3(2015)
https://www.giant.co.jp/giant15/bike_datail.php?p_id=00000060

・Giant Bicycle ESCAPE R3(2019)
https://www.giant.co.jp/giant20/bike_datail.php?p_id=00000041

エスケープは色々なことが出来る自転車ですが、個人的には快適性を優先してカスタムしていった方が良いと思います。ロードバイクではなくマウンテンバイクに寄せるようなイメージですね。

…というわけで、エスケープさんは快適性を保持しながら出来ることを広げていくカスタムをしていきたいと思います。最初はメルカリにでも流す予定だったので「チャリ予算」の想定が大きく崩れることになりました。

カスタム後はこんな感じです

せっかくなので今現在どんな状態なのか紹介してみます。ほとんど変わっていませんが、カスタマイズの方向性としては正解に近いはずですので何かしらの参考にはなると思います。

まずは…というかせいぜいクランク周りくらいしか変化していませんが…。


部屋に転がっていたメーカー品でもなんでもないスクエアテーパークランクにナローワイドのチェーンリング(これは結構高かった)を付けてフロントシングル化しています。

このチェーンリングそのものはあまり良くありませんが(歯数とチェーンラインの相性が悪かった)、エスケープをフロントシングル化するというのは正しいアプローチですね。むしろどうして最初からフロントシングルで売らないのか不思議です。


ディレーラーとスプロケットは買ったままの状態です。もちろんケーブルもワイヤーも購入時から放置です。ナットのサビがいい雰囲気を出しています。

ディレーラーは購入時の状態から変える必要はないと考えます。変速数は8Sで十分でしょう。アルタスの変速性能もスムーズですよ。ケーブルの中にシリコンスプレーでもすれば大抵はスルスルになります。

スプロケットは変えたいですね。現状はフロント38T/リア11~32Tですが間隔が開きすぎてちょっと気持ち悪いです。

想定しているチェーンリング(32T~38T)とスプロケット(25T~32T)で発生するギア比の一覧を作ると以下のようになります。

12-25T 32 34 36 38
12 2.67 2.83 3.00 3.17
13 2.46 2.62 2.77 2.92
15 2.13 2.27 2.40 2.53
17 1.88 2.00 2.12 2.24
19 1.68 1.79 1.89 2.00
21 1.52 1.62 1.71 1.81
23 1.39 1.48 1.57 1.65
25 1.28 1.36 1.44 1.52





11-28T 32 34 36 38
11 2.91 3.09 3.27 3.45
13 2.46 2.62 2.77 2.92
15 2.13 2.27 2.40 2.53
17 1.88 2.00 2.12 2.24
19 1.68 1.79 1.89 2.00
21 1.52 1.62 1.71 1.81
24 1.33 1.42 1.50 1.58
28 1.14 1.21 1.29 1.36





11-30T 32 34 36 38
11 2.91 3.09 3.27 3.45
13 2.46 2.62 2.77 2.92
15 2.13 2.27 2.40 2.53
17 1.88 2.00 2.12 2.24
20 1.60 1.70 1.80 1.90
23 1.39 1.48 1.57 1.65
26 1.23 1.31 1.38 1.46
30 1.07 1.13 1.20 1.27





11-32T 32 34 36 38
11 2.91 3.09 3.27 3.45
13 2.46 2.62 2.77 2.92
15 2.13 2.27 2.40 2.53
18 1.78 1.89 2.00 2.11
21 1.52 1.62 1.71 1.81
24 1.33 1.42 1.50 1.58
28 1.14 1.21 1.29 1.36
32 1.00 1.06 1.13 1.19

25Tはさすがにキツイかなぁ…。

スプロケット28Tは決定したとしてもチェーンリングで悩むところです。『急斜面を登ることは無い』と決めつけてしまえば現状の38Tが妥当なところなのかもしれませんが果たして。


サドル周辺です。異様に大きくて重いサドルに鈍器のようなシートポストが付いています。ここを変えるだけでも500g近く軽くなることうけあいです。

まぁ重さはさておき大切なのはサドルの位置と角度ですね。ギリギリまで後ろにオフセットをして角度を前上がりにしています。

このフレームは思いのほかシート角が立っているので寝かせておいた方がペダリングがやりやすくなります。体重を乗せにくくなるので加速感は減りますが、その分長時間のペダリングストレスが減ります。


ハンドルは完成車に付いていたアルミからカーボンに変えました。長さは760mmくらいですかね。

これは是非やってもらいたいカスタムです。素材をカーボンにすることも重要ですが(確実に振動が減る)、クロスバイクであってもハンドル幅は700mm以上あったほうがいいと思います。

この辺りは道交法の兼ね合い(※軽車両の幅は60cm以下とし、それを超えると歩道走行ができないことになっている)も出てくるところなのでちょっと難しいところだったりはします。

とはいえ、実際のところ700mmくらいないとハンドル操作が危ないので…。すっころんで車道に突っ込むよりは格段に良いと思うところです。

カーボンハンドルというと高そうなイメージですが、中華(アリエクスプレス)で買えばそんなことはありません。2000円もあれば十分に購入できますので金額的なハードルはとても小さくなっています。

『カーボンハンドルとか危なくないの?大丈夫なの?』と心配される方も少なくないと思います。これに関しては『普通に使うなら問題はない』と言えます。

本格的MTBのようなことをやると流石に危ないですので『ヤバイ』ですが、クロスバイクはどうあっても舗装された道を走ることになりますのでカーボンでも問題はありません。もしそれでハンドルが折れるようなことがあれば…まぁそれは締め付けトルクの問題です。たぶん。


フロントフォーク周りです。現行のエスケープでは無くなってしまいましたが、一つ前のモデルにはダボ穴が付いているためこんな感じでライトホルダーをつけておくことが出来ます。

ハンドルがごちゃごちゃしているのがとても苦手なので、こういうオプションが何の苦労もなく付けれるのはとてもありがたい。


ホイールもタイヤもそのまま、いうまでもなくブレーキもシューもそのまま。でも効きます、さすがVブレーキ。

ホイールかなり良いですね。公式サイトには「GIANT SPINFORCE LITE」とだけしか書かれておらず詳細不明ですがこれくらい回ってくれるのであれば変えなくてもよさそうです。理想はワイドリムのカーボンですが…ここまでは頑張れない。

タイヤは流石にダメでした。グリップがほとんど効かないのでちょっとラインを攻めるとずるっと滑ります。交換しないと命にかかわりますね。


…と以上のような感じです。

優先順位としては①クランク②スプロケット③サドル周辺といったところですね。①と②は比較的お手軽にどうにかなりますが③は…。

サドルはどうにかなってもシートポストはThomsonくらいしか選択肢がありません。
 

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