久しぶりに悩ましい商品を購入することになりました。
MR.CONTROL(ミスターコントロール)のTRI MINI BARです。ただしこれが正式名称かどうかはいまいち分かりません。クリップオンバーという名前が使われていたりもするようです。
あまりネガティブなレビューを書くのは好きではなかったりするのですが、この商品は微妙にお値段がするので失敗すると悔しい思いをすることも確かでしょう。
…というわけで内容に入っていきます。
・TTバーとして機能するか
結論から書きますと、ほとんどの場合で疑似TTバーとしては機能しないと思います。
特に注意するのがクロスバイクのハンドルに付けようとしている場合です。このような場合においてこのアクセサリーを付けてもまるで長さが足りません。
『少しでも腕を休めることができれば…』と考えていましたが、実際に使ってみると腕が全く伸びきることがなく、寧ろ中途半端に肩甲骨が固定されてしまうので負担が増えます。
安定性に関しても難です。『すぐ定位置に戻れるポジションならそれはそれで安全なのではないか?』と思っていましたが大きな間違いでした。フラットバーハンドルの場合はステムわきの部分を握った方が楽ですし安定します。
そもそもとして、上半身がのけ反るようなポジションになるので速度を出しにくいんですね。そうなると結果として速度不足によって不安定になってしまいます。
うーん…難しい。
ロードであればハンドルがクロスよりも奥にあるのでまた違った感覚になると思いますが、ロードであれば普通にTTバーを付けた方が良いですからねぇ…。
・アクセサリーホルダーとしては有効
TRI MINI BARが本領を発揮するのはアクセサリーホルダーとしての用途なのではないかと思います。
写真を撮っているわけではないので具体例を示すのは難しいのですが、ブルべのような超長距離になる可能性があるライドだと複数のコンピューター・ライトを使用しなければいけない場合があります。
アクセサリーホルダーの強度は地味ながらも重要です。特にブルべや自転車旅のような「情報が生命線」となる場合は重量を犠牲にしても確保しなければいけない部分だったりします。
TRI MINI BARであれば『どんな重いコンピューター・ライトを取り付けて長時間走っても折れることはありえない』ので、そういった面での安全性は有効です。
モバイルバッテリーを直接取り付けるためにつかうのも面白いですね。<このような形状のもの>であればクリップバーに直接括りつけても違和感はそこまででない…はずです、たぶん。ハンドルバーバッグを取り付ける場合にも固定度を高めることができるのではないでしょうか。
このような感じでアイディア次第ではかなり便利に使えるアイテムになり得ます。
・精度に関する問題
amaoznレビューにも多々記載されていますが、このアクセサリーは取り付け時にやや問題があります。
・TRI MINI BARのアマゾンレビュー
これについては何と説明すればいいのかちょっと難しいです。アマゾンレビューを見た方が分かりやすい気が…。
一応として書いておきます。TRI MINI BARは持ち手の根元部分にネジが切ってある構造になっているのですが、これをきちんと締めていくと「左右の持ち手の位置がズレる」という事態になってしまうのです。
要するに「ネジ穴を切る位置と深さが左右で揃っていない」ということですね。
そのようなわけで、このパーツを使う場合は左右どちらか片方の取り付けを緩めなければいけません。これが精度に関する問題です。amazonで低評価を付けているレビューアーはこの辺りがどうしても納得いかないようですね。
これについては半分納得といった感じでしょうか。
最終的な固定についてはハンドルバーに対して直接行うことになりますので機能的には問題無いのですが、バーをがっしり掴もうとする場合に不安が出るのも事実でしょう。
これについてはコンセプトの矛盾も影響しています。本来のTTバーは基本的に腕を置くだけですので「バーを掴む」というアクションは起こりませんが、TRI MINI BARは形状の関係でどうしてもバーを掴まないわけにはいきません。
うーん…。
・買っていいのか悪いのか
多くの場合で買っても機能しないと思いますが、アイディア次第では化ける可能性が高いアクセサリーでもあります。
とはいえ、微妙にお値段がするものでもあるので『何となく』で試してみることに抵抗があるであろうことも事実でしょう。そして、困ったことに(?)中華サイトで探しても類似品がないため入手は国内購入に限られます。
・MR.CONTROL(ミスターコントロール) TRIMINIBAR クリップオンバー
個人的にはおすすめするのは難しいかと感じます。良くも悪くもマニア限定のアクセサリーです。
ちなみに実測重量は以下のようになりました。
頑丈なアクセサリーホルダーとして見れば許容範囲ですかね…。
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