「自転車好き」にも段階のようなものがあり、個人的には以下のように分類されます。
・初級 → パーツの交換が出来る・中級 → パーツのメンテナンスが出来る・上級 → パーツの作成・改造が出来る
あくまでも独断によるものですが、基本的には似たり寄ったりではないかと思います。
この中級者と上級者の境目となるものが「ホイールのメンテナンス」です。
ホイールのメンテナンスは大変です。メンテナンスそのものに発生する時間に加えて必要となる機材を揃えるだけでもかなりの負担となります。立派なメーカーさんで揃えれば10数万円という金額が一瞬で消えます。なんとおそろしいことか。
とはいえ、自転車屋さんをはじめるわけではないので「それなり」に使える道具であれば必要十分でもあります。
…というわけでZTTOのスポークテンションメーターの話です。
スポークテンションメーターはアナログのものとデジタルのものがありますが、言うまでもなくこちらはデジタルのものになります。当てにしてよいのか分かりませんが「TC-02」という品番が付いています。
…で、結論から言えばこちらのメーターは題名にも書いている通りにとりあえず使えます。
むしろ機能としては最高です。DTのメーターなんていくらするんだかって感じのお値段だったりしますが、こちらは4000円というスーパープライスです。
☆☆☆ではないのが同封されているチャート表がちょっと困ったちゃんだからです(※これについては下の方に書いています)。
テンションメーターの定番品であるパークツールだとWEB上に計算ツールがあり、それを使うことでより厳密なバランスでテンションの調節が出来るようになっています。
・Wheel Tension App | Park Tool
この辺りのことまで加味すると『結局はパークツールの方がよくない?』となる可能性も高いと言えます。
テンションメーターの使い方
ついでとばかりにテンションメーターの使い方について書いてみます。
ちなみにテンションメーターの原理は全て共通しているのでどんなブランド・メーカーであっても基本的な使い方は変わりません。
① 電源を入れて表示を「0」にリセット
本体の電源を入れて「ZERO」のボタンを押せば計測がゼロ地点になります。
この状態ではチカラを一切入れません。単位はミリメートルにしておきましょう。
② グリップを握る
グリップを握ってメーターのクリアランスを確保します。負荷がかかって変軽量が増えます。
この文章だけだと何のことか分からないかもしれませんが、単純にこうやって握っておかないとスポークを挟む隙間が生まれないというだけです。
③ スポークを挟んで中心にメーターを合わせる
グリップを握ったままの状態でメーターをスポークに挟みます。
このときは中心にあるナットの位置にスポークの中心を合わせるようにします。
④ グリップから手を放して変形量を調べる
グリップから手を放すとスポークの変形量を計測することが出来ます。
写真の状態だと1.02mmですね。流石デジタル!わかりやすい!
理屈としては以下のようになります。
仕組みとしてはごく単純です。
理屈としては以下のようになります。
・スポークが硬い(=テンションが高い)→硬いので握ったときの値からあまり変化しない→変形量が大きいまま
・スポークが柔い(=テンションが低い)→柔らかいので握ったときの値から変化する→変形量が小さくなる
仕組みとしてはごく単純です。
⑤ 変形量をチャートと照らし合わせてテンションを導く
テンションメーターにはこんな感じのチャート表が同封されていますので、④で測った変形量を利用してテンションを導きます。
横方向に並んでいるのがスポークサイズ(種類や太さ等の情報)、縦方向にならんでいるのが変形量です。この2つが分かればリムとハブにかかっているテンションが導けるという仕組みです。
言うまでもなくこのチャート表は非常に重要です。ある意味ではメーター本体よりも大事といっても過言ではありません。
『テンションメーター買ったけど表無くしたわ!』という方は以下のリンク先に解像度の高い写真をアップロードしているので勝手にダウンロードしちゃってください。
zttospoke.jpg | uploaded
http://uploaded.net/file/cfqb6lzt
こういう紙はそのうち絶対に無くすのでWEB上に放り投げとくのが一番です。
チャートの情報量が全く足りてない
…で、本来であればこの2つを使ってテンションを導くことが出来るわけですが、このチャートにおけるスポーク種類の部分がかなり大雑把です。
これだけで足りるわけねぇ…。
一般的にスポークの情報は「首元付近-中心部分-ニップル部分」という順番で記載されます。クラシックなスポークだと以下のような感じにパッケージに情報が書いてあったりします。
この場合だと表に載っているので導くことが出来ますが、今の時代においてこんな杓子定規な寸法をしてるスポークの方がずっと少数です。大抵の場合でエアロ形状をしています。
実際に上で測定しているスポークの寸法をこのチャート式で書けば「2.0-0.9-2.0」となりますのでかすりもしていません。
ちなみにCX-RAYのスポークです。
・CX-RAY ストレートプルスポーク | TRISPORTS
まぁこれだけの薄さのスポークであっても1.02mmしか変形していないということは『明らかにテンションが弱い』ということは分かりますが…。
スポークの種類によっては変形量だけでテンションを導ける場合もあります。
「Pillar Aero 1423」の変形量とテンションの関係グラフが上の画像です。有名なスポーク(というかそれなりの値段がするスポーク)だと大抵の場合でこういった感じのグラフが公開されています。
手元にある中華ホイールにちょうどこのスポークが使われていたので変軽量を調べてみると…。
…2.2mmくらいですね。ちなみにフロントホイールのテンションです。
この変形量を使って先ほどのグラフから読み取ると…
「120Kgf弱」くらいのテンションになっていることが分かります。
買ったショップの情報にも「Front:120kgf」と書かれていたのできちんと組まれていることが確認出来ました。こんな感じで目安となるものを見つけることが出来ればチャート無しでも使えたりします。
PWT/PARKTOOLとの併用が理想か
このメーターを買ったことを後悔しているわけではありませんが、最終的にはPWTやPARKTOOLのメーターも購入することになるのではないかと思ったりもします。
ZTTOだけでも使えないことはありませんが、これらのメーカーさんだともっと豊富なテーブル表が用意されているので併用すれば確実に効率が上がります。
ZTTOだけでも使えないことはありませんが、これらのメーカーさんだともっと豊富なテーブル表が用意されているので併用すれば確実に効率が上がります。
・PWTのテンションメーター換算表
・PARKTOOL(TM-1)のテンションメーター換算表
情報量の多さだとやはりPARKTOOLが1枚上ですが、「目安」としてのメーターであればPWTでおそらく十分であろうという感もあります。
PWTにしろPARKTOOLにしろ中華サイトでは購入できません(※PARKTOOLはアリエクから買えないこともありませんが何故か日本価格より高い)。こうなるとやはり強いのはamazonとなります。
・PWT スポークテンションメーター STM01
PWTにしろPARKTOOLにしろ中華サイトでは購入できません(※PARKTOOLはアリエクから買えないこともありませんが何故か日本価格より高い)。こうなるとやはり強いのはamazonとなります。
・PWT スポークテンションメーター STM01
・PARKTOOL(パークツール) スポークテンションメーター TM-1
https://amzn.to/2RhtjyF
価格差としてはおよそ5000円程度。これくらいならTM-1を選んでいた方が後々楽かなぁ…。
参考として実際に商品を購入したURLを載せておきます。時間経過と共にリンク先が消える可能性もあります。その場合は任意で検索されてください。
https://ja.aliexpress.com/item/4000054950695.html?spm=a2g0s.9042311.0.0.27424c4dWg1arv
価格差としてはおよそ5000円程度。これくらいならTM-1を選んでいた方が後々楽かなぁ…。
<参考までの販売先URL>
購入先はいつものようにアリエクスプレスです。参考として実際に商品を購入したURLを載せておきます。時間経過と共にリンク先が消える可能性もあります。その場合は任意で検索されてください。
https://ja.aliexpress.com/item/4000054950695.html?spm=a2g0s.9042311.0.0.27424c4dWg1arv
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