<準備編>ボロボロになった床にフローリング板を重ね張りする②

二回目に書く内容は『何を用意すればよいのか』についてです。


実際に作業をやってみないと必要になるものが分からなかったりしますので、予め把握しておいた方が効率よく作業を進めることができます。

・第一回目<知識編>
・第三回目<作業編>


必要になる材料について

ではさっそく内容に入りましょう。必要になる材料は以下になります。

・フローリング板
・木工用ボンド
・食器洗い用スポンジ(※板にボンドを塗るときに使う)
・釘/ネイル
・湿布(※筋肉痛対策として予め買っておくと良い)

使う材料としては特別なものはありませんが釘/ネイルの選択は非常に重要です。フローリング板の選び方については<知識編>を参考にされてください。

・釘/ネイルについて

フローリング板の張り付けには一般的に「フロア釘」というものを使用します。



これは軸がスクリュー状になっている抜けにくい釘のことを指すのですが、フローリング材によってはこのタイプの釘だと打ち込み時に割れてしまうことがあります。こうなってしまうと固定どころではありません。

フロア釘にもいくつか規格があり、一般的なホームセンターで販売されているサイズだと1.8mmか2.1mmが最小になります。これで割れてしまうようであれば別の手段を検討しなければいけません。

フロア釘で打てない場合はネイルというものを使用します。


ネイルは本来であれば専用の機械で打ち込む強力なホチキスのようなものです。これであれば割れることはまずありません。

DIYでは機械を使えないため、金槌で大雑把に打ち込んだ後でポンチ(ネイルポンチ)で釘の頭が見えなくなるまで押し込むことになります。ネイルは連結された状態で販売されているため分割するという手間が必要です。ハサミでちょきちょきしてバラシておくと楽です。

ネイル釘は大きく分けて「フィニッシュネイル」と「ブラッドネイル」の二種類があるのですが、フローリング材を打ち込む場合はブラッドネイルを選んでください。フィニッシュネイルでは軸が細いため固定力を確保できません。

『どうしてもフィニッシュネイルしかない』という場合は1本ずつではなく2本をくっ付けた状態で打ち込んでください。


打ち込みの難易度は上がりますが固定力はそれなりに稼げます。一般的な居室であればとりあえず不都合は発生しないでしょう。

まずフロア釘を使って試し打ちをしたいところですね。これで上手くいけば万々歳ですが、割れてしまう場合はブラッドネイルに切り替えましょう。フィニッシュネイルは最終手段です。

・接着剤について

接着剤はどんなものであれ時間経過と共に剥離してしまうためあくまでも補助的な役割となります。「床用接着剤」として売られているものもありますが実際のところ大差はないため、一般的な木工用ボンドで十分です。

木工用ボンドには速乾タイプと通常タイプがありますが、フローリング板の重ね張りでは通常タイプが良い場合が多いでしょう。速乾タイプだと固まり始めるのが早いためそれだけ板同士の密着度が下がります。

パッケージについては<ビニール袋に入っているもの><ノズルのついているもの>が良いです。


フローリング板に塗っていく場合はこのタイプじゃないと労力がかかりますし、大量に消費するため小さいものだと単価が無駄に上がってしまいます。ノズルタイプを作業用、ビニール袋タイプを詰め替え用だと考えるのが王道です。

『1kgでどれくらい塗れるのか?』ということについては『おおよそ5㎡程度』を目安として下さい。高いものではないので多少余分を見て購入しておくことをお勧めします。慌ててホームセンターに走るのは結構な手間です。

必要になる道具について

フローリング板の張り付けには結構な量の道具が必要になります。

・ノコギリ
・金槌
・ポンチ/ネイルポンチ
・差し金
・メジャー
・カッター
・紙ヤスリ
・レジャーシート
・重し(※きわめて重要)
・座布団やクッション(※使い捨て覚悟)
・ウエス(雑巾)、掃除機

ではそれぞれについて簡単に説明をしていきましょう。

・ノコギリ、金槌、ポンチ(ネイルポンチ)

これらについては説明する必要もないかもしれません。


ノコギリ、金槌については各家庭にある場合も多いでしょうし、ネイルポンチについても形状を見れば使い方が想像できるはずです。

ノコギリは当然ながら木工用、刀に関しては可能であれば両刃ではなく片刃の方が良いです。両刃のノコギリは柔らかいため切断に手間がかかります。

ネイルポンチの価格はピンキリですが、安いものであるなら<300円くらいで販売されているもの>もあります。大部分のものがamazonで揃うのでまとめて購入しておくとスムーズです。

電動のこぎり(丸のこ)での作業は半業者規模のガレージがないと不可能なので検討する必要はないでしょう。一般的なフローリング板程度であれば手動のノコギリであっても切断するのは容易です。

・差し金、メジャー

差し金(さしがねと読みます)はつまるところ金属製の定規のことです。「サンデーカーペインター」という別名で呼ばれたりもします。


DIY作業であれば低価格のもので問題ありませんが、なるべくなら<ステンレス製のもの>を選んでおきたいところです。この手の道具はある程度重量が無いと使いにくくなります。

メジャーに関しては100均のもので十分です。

・カッター、紙ヤスリ、ブルーシート

100%必要というわけではありませんが、ほぼ間違いなく必要になるのがこれらです。


カッターはフローリング材の調整に必要です。

フローリング材には隙間なく重ねていけるように凹凸み部分(※サネと言います)が付いていますが、たまにこの凹み部分に節の補修処理剤等が干渉して上手く重ねることが出来ない場合があります。

そういった場合は部分的に削る作業が発生するため、ある程度がっしりとしたカッターを準備しておくと便利に作業ができます。

カッターについては<こちら>がおすすめですね。値段の割には剛性が高く、エンド部分でペンキの蓋をあけることができたりして便利です。個人的にもよく使っています。

紙ヤスリはフローリング材の切断面をスムーズにするために使用します。

紙ヤスリは目の細かさで番号がついているため選ぶのが地味に大変です。どこまでこだわるかは任意で決める部分ですが、100番・200番・400番くらいのものを買っておけば大抵の場合で対応できると思います。

選び方がよく分からない場合は<このようなセットパッケージ>を買うと楽です。ホームセンターだと大きいサイズがバラ売りされていることが多いので高く付きます。

ブルーシートは汚れ防止・養生に使用します。床を限りなく汚さずに施工したい場合は必ず使用するようにしてください。

ブルーシートのサイズは部屋の面積に応じて選びましょう。大きいことに越したことはありませんが、あまり大きすぎると逆に邪魔になったりもします。一般的な居室であれば<これくらいの面積のもの>を選べばとりあえず対応できると思います。

予算を節約したい場合は100均で販売されているものをガムテープで繋げてもOKです。

アウトドア趣味がある方(これからはじめる予定も含めて) であればタープを利用するという手もあります。今回だけのためにブルーシートを買うのももったいないものがあるので、多用途性を考えればタープの方が合理的です。

・重し

ある意味で最も重要なのがこの「重し」です。

フローリング板に限ったことではありませんが、木材というものは完全に一直線にはなっていません。そのため、打ち付けた後で上から押さえてあげないとフローリング板を浮いた状態で取り付けることになります。


今回は都合良くバーベル用のウェイトが多数あったので探す手間がはぶけました。

作業は必ず重し(本やペットボトル等、重ければなんでもよいです)を多数準備した状態ではじめるようにしてください。作業し始めてから探すと見つからなかったときが悲惨です。

・座布団やクッション

釘打ち作業時にあると楽になります。高確率でボンドが付着したりするため、使う場合は「捨ててもよいもの」がベストです。

・ウエス(雑巾)、掃除機

フローリング板を打ち込む前は掃除機をかけてからウエスで拭きあげましょう。床にゴミがあると接着剤の固定度が下がりますし、小さい木くずがはさまるだけでもキレイには仕上がりません。

作業中もなんだかんだで小さいゴミが発生します。すぐに使用できる状態にしておくとgoodです。

アマゾンで買えるものまとめ

アマゾン内で購入できる主要なものをまとめてみると以下のような感じになります。

<材料>
・木工用ボンド(ノズルタイプ)
・木工用ボンド(パッケージタイプ)
・ブラッドネイル

材料に関してアマゾンで購入するのはボンドかブラッドネイルくらいでしょう。食器洗いスポンジは100均のもので何ら問題ありません。ネイル釘はホームセンターで販売されています。

ブラッドネイルもホームセンターで購入可能なのですが、小さい店舗だと販売されていない場合がしばしばあります。事前に最寄りのホームセンターをチェックしておきたいところです。

<道具>
・片刃ノコギリ
・金槌
・ポンチ(ネイルポンチ)
・差し金
・メジャー
・カッター
・紙ヤスリ
・レジャーシート

メジャーとレジャーシートは100均で十分ですかね…。

その気になればノコギリも100均等で販売されているもので代用は可能です。とはいえ、あまり安いものだと切断作業の労力が増えます。たかだノコギリ、されどノコギリ。

フローリングのプランを検討する

本来であれば一番最初に検討する部分と言えますが、構成の関係でここに来てしまいました。

床の距離を測って「フローリングのプランをどうするのか」ということを検討しましょう。この作業をやらないと必要になる数量が分かりません。


上の画像が今回行ったプランです。購入するフローリング板を最小限におさえるようにあてはめていくとこうなりました。パズルのような感覚があり楽しい作業です。

理想としてはPCの図形ソフトやCADソフトを使いたいところですが、紙での作業でも問題はありません。ちなみにこれはillustratorで作っています。

フローリング材というものは一般的に「○○○〇サイズのものが〇枚入り(合計〇㎡)」というセット形式での販売です。そのようなわけで必ずしもここまでの作業をする必要はありません。部屋の面積さえ分かれば後は割り算で概算としては数量が出せます。

とはいえ『板をどのようにカットするのか』で微妙な誤差が出てくるもの事実です。特に部屋のかたちが四角形ではない場合はこの誤差がかなり広がります。

図形としてのプランを作って置くと頭の中でイメージができるので施工もしやすいです。なるべくこの作業を行うことをおすすめします。
 

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