☆☆★ 40時間再生ヘッドフォンPicun B8を買ったのでレビュー

Bluetooth無線イヤホン最大の敵は再生時間です。

この手の製品は原則的に高機能・高音質であるほど消費電力が増えてしまうので、アップデートを繰り返しても飛躍的に再生可能時間が延びることはありません。

電池容量と共に消費量も増えるシーソーゲームです。あちらを立ててもこちらが立ちません。

そういうわけで特段に再生時間が長い商品というのは発生しにくいのですがそこは広大な中華マーケット。探してみたら40時間再生可能というヘッドホンがありました。


メーカーの名前はPicun、商品名はB8だそうです。


・届きました

…というわけで届いたものがこちらです。



ごくごく普通のプラスチックなのでこれといって高級感があるわけではありませんが、パッド部分がやけに分厚いので存在感はあります。

ルックスの印象は実にプレーンです。DJヘッドホンのようなパワフルな装飾感は皆無ですし、スタジオモニターヘッドホンのようなクラシックかつアナログな雰囲気もありません。機能のみで構成されているような感じです。

ちなみにカラーリングは4色展開されており、ブラック以外ではホワイト・ピンク・グレー×ベージュという3色が存在しています。グレー×ベージュはオシャンティーなカラーリングです。

・中身はこんな感じでした

内容物は以下となっていました。


本体以外ではマニュアル・充電用ケーブル・有線用オーディオケーブルの3つです。

マニュアルは日本語対応済みです。


google翻訳をそのまま貼り付けたような日本語になっていますが意味は通じます。

・ペアリングしてみました

B8のペアリングは実に簡単です。


電源をONにすれば勝手にペアリングがはじまります。後は再生機器側に表示される「B8」を選択すれば同期完了です。

・操作してみました

操作は全て右耳側で行うようになっています。


レイアウトを見ればほぼ一目瞭然っぽい感じですが微妙に落とし穴があったりもします。

円周上に表示されている部分の操作はタッチ式ではなく「ボタンクリック式」です。カチッと押し込んで操作するかたちです。

では再生・停止はどこにあるのか…というと、ヘッドホン中心の空白部分に「タッチ式」の領域があり、ここを触ることで再生と停止を繰り返すようになっています。

このタッチ操作による再生・停止はややタイムラグがあります(※クリック部分はノータイムラグ)。時間にすれば0.2秒~0.3秒程度でしょうか。瞬間的にON/OFFが出来ないのはややストレスです。

・聴いてみました

…というわけでようやく本題に入ります。

音の判断に関してはSONYのMDR-CD900STが基準となります。言わずと知れたスタジオモニターヘッドホンの世界的定番です。

MDR-CD900ST(左)、Picun B8(右)

特別に判断に自信があるわけではないのですが、10年以上このヘッドホンを使い続けているので『業界基準とされている音と比べてどうなのか?』ということについてはそれなりに信憑性のある内容が書けると思います。

…で、音質の話になりますが、端的に言えば「解像度の低いモニターヘッドホン」といった表現でよろしいかと思います。まぁ解像度が低いとモニタリングが出来ないわけですがそれはそれで。

無線で飛ばすイヤホン・ヘッドホンは独特な味付けがされていることが多いですが、このヘッドホンは良くも悪くも素直です。良く言えば聴きやすく、悪く言えば退屈です。

素直なことは良いことですが、CD900STと比較すると全体的に上からローファイ系のフィルターがかかっているような印象があります。

周波数で言えば100hz~1000hz辺りの音に対してはさほど気になりませんが、その範囲外については表現度が低下します。

ドラムで言えばスネア・ハット・シンバルあたりの音クリアです。バスドラの存在感も出ていますので低音域は比較的得意だと言えます。

とはいえ高音域のシンセ音や生楽器のストリングス系となると微妙な部分が増えます。頭が押さえつけられている感じとでも書けばよいのでしょうか。

クリアではあるが足りていない。この辺りの片手落ち感の影響で『ローファイ系のフィルターがかかっている』ように聴こえるのだと思われます。

・向いているジャンルを考えてみました

複雑なシンセを使わないベーシックなクラブミュージック辺りが良い感じでしょうか。

"we love UW"

EDM系だと高音域が寂しいと感じてしまうところでしょう。

一般的なポップスも音域が中央よりなので聴きやすいですね。ボリュームを上げすぎると高音域が割れてしまいそうですが、ごく普通の音量であれば問題の無い範囲です。

それ以外ではサウンドトラックや環境音系もユニークです。あえてローファイテイストを加えることでまた違った雰囲気を作ることができるので面白いです。

・総評してみました

色々と厳しいことを書いたような気がしますが、無線ヘッドホンであることを前提に考えればとてもよくできています。

電池消費のペースを考えると40時間再生というもの嘘ではないようです。低音量で10時間ほど再生して電力消費が20%程度でした。内蔵電池が劣化したとしても丸一日以上は再生可能でしょう。

ノイズキャンセリング機能はありませんがパッドが分厚いので遮音性は十分にあります。この分厚さはメガネの圧迫感も軽減します。

まぁ、ノイズキャンセリングを使うと電池消費量がぐぐっと増えてしまいますからね。長時間再生をセールスポイントにしているこのヘッドホンからすると不要な機能なのでしょう。

音に対して強いこだわりが無く、充電の頻度を減らせるお安い無線式のヘッドホンということであれば十分に購入候補になると思われます。

<参考までの販売先URL①>

購入先はいつものようにアリエクスプレスです。

参考として実際に商品を購入したURLを載せておきます。時間経過と共にリンク先が消える可能性もあります。その場合は任意で検索されてください。
https://ja.aliexpress.com/item/33019362131.html?spm=a2g0o.detail.1000014.17.d85e3c9cHiEaub&gps-id=pcDetailBottomMoreOtherSeller&scm=1007.13338.112281.000000000000000&scm_id=1007.13338.112281.000000000000000&scm-url=1007.13338.112281.000000000000000&pvid=3e67c272-94c8-4ea4-9351-1e9f14e76f1d&_t=gps-id:pcDetailBottomMoreOtherSeller,scm-url:1007.13338.112281.000000000000000,pvid:3e67c272-94c8-4ea4-9351-1e9f14e76f1d,tpp_buckets:668%230%23165478%235_668%23808%235965%23239_668%23888%233325%237

<参考までの販売先URL②>

MDR-CD900STについてはサウンドハウスが最安価格ですね。

・SONY ( ソニー ) / MDR-CD900ST 密閉型スタジオモニターヘッドホン

サウンドハウスは流石にキャッシュバックサイトと提携はしておりませんが<国内大手のポイントサイト>とは提携されています。
 

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