☆☆★ Ritchey Comp Alpine JBを使ってグラベルな雰囲気を作る

近年のグラベルムーブメントのおかげで、ロードバイクにおいても「サイドウォールスキンタイヤ」をチラホラと見かけるようになりました。

このタイヤは両サイドにブラウン(タン)のラインが入っているもののことを言います。

言ってしまえば単にカラーリングの話でしかありませんが、自転車において見た目というものは思いのほか重要です。気に入らないとやる気が出ません。

サイドウォールスキンタイヤは大きなアクセントになるので印象を変えるために有効ですが、残念ながら「タイヤそのものの選択肢」が少数です。オフロード的な用途であればチラホラあるのですが、オンロードをベースにしたタイヤというものが中々ありません。

…というわけでリッチーの「Comp Alpine JB」 の話をします。


類似品で「WCS Alpine JB」というものが販売されていますが微妙に違いますのでご注意を。


・30C × サイドスキン

間違いなく…というわけではありませんが、おそらく30Cのサイドウォールスキンタイヤでオンロードをベースにしているものは現状これしか選択肢がありません。


30Cより下は意外に選択肢がありますし、30Cより上も思いのほか選択肢があります。ただ、こと「30C」というサイズに限って言えばどれだけ探してもこれしか見当たりませんでした。

ただでさえ30Cは少ないですからね…。

メーカー展開の大部分は23C・25C・28C・32Cです。レースタイヤとして考えれば現状28Cくらいが上限ですし、一般的なサイクリングを考えれば32Cより小さくしてしまうと快適性が落ちてしまいます。

こうなると30Cという中途半端なサイズが無視されるのは仕方がありません。サイドウォールはただでさえ手間がかかりますし売れ筋でもないので猶の事そうであると言えます。

そんな現状において30Cのサイドウォールスキンタイヤを作ってみせるリッチーは控えめに言っても最高と言えましょう。


ディスクロードの傾向を考えるとこれから30Cは増え続けていくのだと思いますが、先陣を切る姿勢がとてもクールです。

ありがとうリッチー!

・重量やらディティールやら

…というわけで恒例の重量測定です。

"313g weight"

実測してこれくらいになりました。

公式アナウンスだと302gとなっていましたがこれくらいなら許容範囲です。ちなみに「WCS Alpine JB」の重量は公式アナウンスだと351gだそうです。値段としてはWCSの方が高いのに不思議です。

・Ritchey WCS Alpine JB(30C)
https://amzn.to/3iqCWXE

ディティールに関してはそこまで丁寧な感じはしません。



タイヤにはブランドネームが印刷されるものですが、Comp Alpine JBには片側にしか付いていません。

『別に片方付いてればいいでしょ』といったテキトー感がすてきです。まぁ実際にはタイヤの進行方向を間違えることが無くなるので便利な仕様だったりもしますが。

トレッドのパターンがとても独特です。


トレッドというほど凸凹ではないので正確に書けばテクスチャー程度といった感じでしょうか。これだけでも目を引くのでオールブラックタイヤであってもアクセントになるのではないかと思ったりします。

・使ってみるぜよ(土佐)

…というわけで使ってみました。


付けているホイールは同ブランドのClassic Zetaです。

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インナーリム幅20mmのとてもユニークなホイールです。クロスバイクに太いタイヤを付けたりする場合にはかどります。

Ritchey Comp Alpine JBに関してはかなり柔らかいタイヤです。

とりあえず6barほどのチューブドクリンチャーで使ってみましたが、チューブ特有のハリ感がほとんどありません。感覚としてはクリンチャーよりもチューブレスに近いです。

まぁこの辺りはホイールの影響も強いので必ずしも断定はできない部分だったりもしますが。Classic Zetaそのものが柔いですからね…。

トレッドのパターンは無意味というわけではなさそうです。



オフロードを走るのはちょっと無理でしたが、濡れていたり砂で汚れていたりするオンロードへの対応は優秀です。この辺りのグリップ感に関しては十分に及第点を感じます。

重量があるので軽快感はありませんが、ツーリング・ポタリングといった速度を求めない用途であればかなりフィットするのではないかと思います。


個人的な感覚だとグラベルキングSKよりはるかに好印象です。30Cのサイドスキンタイヤはもうこれでいいんじゃないですかね…。

・クリアランスには要注意

走ったあとで測って知りましたが、このタイヤは横幅がかなりあります。


32mmを超えてますねぇ…。

幸いにもこのタイヤは縦ではなく横に広がるタイプだったので干渉しませんでした(※Vittoriaとかは縦に伸びる場合が多い)。


縦方向の全長を測ると53mm。このホイールのリムハイトは公式サイトによると23.8mmらしいので、タイヤプロファイルの縦方向は29.2mmとなりました。

6barくらいでこの数値であれば確かに7.5barまで入れれば30mmになりそうなので「30C」というのは嘘ではなさそうですが、購入を検討する場合はクリアランスに十分な注意が必要です。
 

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