<完全版>アリエクユーザーのためのOPEN DISPUTE紛争対策マニュアル

アリエクスプレスではトラブルが起きた場合にOPEN DISPUTE(オープン紛争)という手段を用いて解決することになります。

これは要するに「大本であるアリエクがセラーとのトラブルを仲介する制度」なわけですが、あらかじめ作法のようなものを知っておかないと実は上手くいかない場合が多々あったりします。


…というわけで、OPEN DISPUTEの方法やコツについて詳しく説明していきます。

この記事については可能な限り「全部」に目を通すようにしてください。部分的に参考にするようなやり方ではむしろ失敗する可能性が高まります。


・OPEN DISPUTEの基本概要

既にちらっと書いていますが、OPEN DISPUTEとは「大本であるアリエクがセラーとのトラブルを仲介する制度」です。

購入者である我々の言い分と販売者であるセラーの言い分をすり合わせてアリエクが「判決」を決定します。言ってみれば裁判のようなものですね。

ただ、この裁判には原則的に「上告」というものがありません。そのようなわけで、証拠不十分だったり訴えるタイミングを間違えたりすると棄却となってしまう厳しいものでもあります。

一応アリエクさんは『購入者を最大限に保護します!』と言ってはいますが、何でもかんでも保護するわけではありません。

…といいますか、実のところアリエクさんは購入者に対してそこまでフレンドリーではなかったりします。そのようなわけで、我々購入者はあらかじめ「保護されるためには何をしたらよいのか」ということを知る必要が出てきます。

・OPEN DISPUTEの結論は3パターン

既に想像が付いている方も多いと思いますが、OPEN DISPUTEの結論は以下の3パターンとなります。

(1) 全額が返金される
(2) 部分的に返金される
(3) 返金されない(※訴えが認められない)

これについては実のところOPEN DISPUTEをやるまでもなくある程度決まっていたりします。

では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

(1) 全額が返金される場合

まず「全額が返金が認められる場合」について見ていきましょう。これについては原則的に以下の場合となります。

・商品が届いていないことが明確である場合
・セラー側が事前に全額返金の意思表示をしている場合

通販慣れされている方であればお気付きだと思いますがこの条件はかなり厳しいです。言い換えれば「これら以外の条件であれば全額返金は望めない」ということですからね。

つまるところアリエクでは商品が届いてしまったら内容物が酷くてもセラーがごねれば全額返金はされない可能性が高いわけです。

かなり厳しい条件ですがこれは揺るぎません。そのようなわけで『問題が起きればODを起こせば良い』というスタンスではなく、『可能な限りODを起こさないように購入する』というスタンスでいなければいけません。

アリエクについてのHOWTOブログを見れば100%「信用度の高いセラーで購入して下さい」と書いていると思いますが、それについてはこれが理由です。

ODによる救済措置が用意されているとはいえ、ある意味では「ODを起こす必要が出てしまった」時点で購入者である我々の負けと言えなくもありません。

…まぁ、そうはいっても長く続けていればどうしてもODを起こす必要性は出てきてしまいますけどね。

(2) 部分的に返金される場合

これについてざっくりと書けば「受け取った商品に問題がある場合」です。パターンとしては以下のような感じですね。

・届いた商品のスペックが違っている場合
・届いた商品が注文したものと違う場合

言葉で書けば簡単ですが、OPEN DISPUTEにおいて最もセンシティブなパターンであるので慎重に対応をして行く必要があります。

上でも書いていますが、『商品が到着してしまったら全額返金の可能性は低い』ということをまず理解しなければいけません

ちなみに何故全額返金がされないのかと言いますと、これをするとストア側に利益が一切発生しないからです。

道義的にどうこうはさて置き、全額返金を受け付けるとストアとしては何の利益も出ないことになります。こうなると『利益が発生しないのであれば返金申請を受けても意味が無い』ということになり、結果として『じゃぁもうほおっておこう』ということに成るわけです。

では『管理者側(アリエク運営)がこれを罰しないのか?』…と言いますと、原則的にそういうことはありません。

何故こうなるのかと言えば「内容物が違ったとしても商品価値のあるものが届いている以上全額を返すのは公平ではない」という理屈が成立しているからです。

そのようなわけで、アリエクにおいて「商品を受け取った上で全額返金を求めること」は悪質行為と見なされてしまう場合があります。こうなると「一部返金」すら望めなくなるどころか、ひどい場合はアカウントそのものが剥奪されるという結果になります。

こんなことになってしまうと最悪中の最悪です。『内容物がちょっと違う』程度でのOPEN DISPUTE→全額返金希望は原則的にやるべきではありません。

(3) 返金されない場合

これについては以下の場合となります。

・非常識な要求をする場合
・証拠となるものを提出しない無い場合

例えばですが、「身幅50cm」と表記されているTeeシャツが「身幅51cm」だったといった一般的な商品製造過程で自然発生する誤差を理由とした返金要求は却下されます。

まぁ、上の場合については書くまでも無いと思いますが、重要なのが「証拠となるものが一切無い場合」です。

OPEN DISPUTEで返金を要求する場合は基本的に「証拠」が必須となります。セラーと揉めている場合は現物の状況が必要ですし、商品が届いてない場合であっても追跡番号がロストしていることを示すスクリーンショット画像が必要です。

文字情報だけでの返金が望めないのもOPEN DISPUTEの重要なルールです。

・OPEN DISPUTEを成功させるためには「セラーとコミュニケーション」が大原則

ではOPEN DISPUTEを成功させるための方法について書いていきましょう。

これについては結論から書いてしまいますが、OPEN DISPUTEを成功させるためにはとにもかくにもセラーとのコミュニケーションが重要になります。

つまるところ、セラーと話し合って『分かった、返金するよ』という言質を取ることが最も確実なわけです

アリエクでは英語で会話をしなければいけないので面倒ですし、不具合品を送ってきた相手との交渉は心情的に抵抗を感じるとは思います。

とはいえ、OPEN DISPUTEを成功率させるためにはセラーとのコミュニケーションを避けることはできません。

セラーに対して何のアクションを起こすこともなくOPEN DISPUTEを起こすこともアリエクでは「非常識ユーザー」に該当する可能性があります。こういうことを繰り返すといずれはアカウントが剥奪されてしまいます。

・セラーに送る文章のパターン

では、セラーに対してどんな文章を送ればいいのかを考えていきましょう。

「英語で会話をしなければいけない」とは言っても、結局のところセラーとのコミュニケーションはビジネス会話です。話すことは大部分が固定されていますので、大抵はパターン化された例文で何とかなります。

そのようなわけで、いくつかのパターンを書いてみましょう。

(1) 商品が届いていない場合

これはGOT(https://global.cainiao.com/)で荷物番号を追跡して「Shipment cancelled」や「Parcel returned」といった表示が出てきた場合です。

この場合は確実に全額返金されることになるのでセラー側もいちいち文句を言ってくるようなこともありません。OPEN DISPUTEをすることによるペナルティ要素も発生しないのでノーストレスでの請求ができます。

実のところこの場合であればいきなりOPEN DISPUTEをやっても悪くはないのですが、念のためにセラーに対して以下のような文章を送ることをおすすめします。

Dear seller.
The parcel status displays 'Shipment cancelled'.
please let me know the status of the shipment.

日本語的には『荷物の追跡にShipment cancelledと表示されてるけど、これどういうこと?』といった感じですね。

このような文章を送ればセラーはほぼ間違いなく『荷物がロストしたから返金するよ』と言ってきます。セラーから反応が無い場合は無視してOPEN DISPUTEでかまいませんが、この場合はOPEN DISPUTE内に「セラーからの反応が無いこと」も記載した方が有効です。

ただ、追跡不可能な発送方法を選択した場合はここまでスムーズにはいきません。

(2) 受け取った商品がWEB上の写真と違う場合

この場合は以下のような文章でOKです。

To seller.
Although I have received the package.
But the item that you have sent me is different from the picture I saw on the homepage.

日本語的には『荷物を受け取ったけど、キミんとこのサイトに載ってる写真と違うんだけど?』といった感じですね。

『具体的にどこが違うのか』といったことについては写真で説明した方が確実です。文章で説明するよりも、写真を撮って『ここが違う!』という箇所を赤マルで囲う方がよほど伝わります。

(3) 注文したものが完全に間違っている場合

例えばですが、スプーンを注文したにもかかわらずフォークが届いた場合は以下のような文章となります。

To seller.
Although I have received the package, but it was wrong item.
I ordered a Spoon, but I received a fork.

この例文はより細部を伝える場合にも使えます。15cmのスプーンを注文したにもかかわらず10cmのスプーンが届いた場合は以下のような文章となります。

To seller.
Although I have received the package, but it was wrong item.
I ordered a 150mm Spoon, but I received a 100mm Spoon.

機械的に単語を足していくだけでも細部を伝える効果は十分です。

(4) 商品が壊れていた(不具合品である)場合

このパターンはケースバイケースなので一概には言えませんが、例えば「右側のペダルのベアリングにヒビが入っている」は以下となります。

To seller.
I receive the product, but it is defective.
The bearing on the right pedal is crack.

「左側のイヤホンから音が聞こえない」であれば以下で伝わる…はずです。

There is no sound from the left earphone.

「BTイヤホンの再生時間がサイトに表示されているものよりも短い(※10時間と書いてあるのに5時間しか持たない)」といった場合は以下のように書けばOKです。

it is displayed that music time about 10 hours on the your webpage.but my earphones only play for 5 hours.

難しい文章を使う必要はありません。むしろ簡単であるほど有効です。一般的に中国人の英語力は日本人より優れていますが、だからといって相手が英語を理解できている保証はありません。

・セラーとのやりとりの流れ

そろそろ本題に入りたいところだと思いますがまだまだ事前知識です。とはいえ、ある意味ではここが最も重要だったりもしますのできちんと目を通されるようにしてください。

ここで考えるべきなのは『どのような流れで交渉をするのか』ということです。こうやって書いてしまうとかなり難易度が高いように聞こえるかもしれませんが、実際の流れとしては大抵の場合で以下の3つしかありません。

(1) 商品が届いていない → 返金を要求する
(2) 商品に問題がある → 商品の再発送を要求する
(3) 商品に問題がある → 返金を要求する

(1)の場合は選択の余地がありません。この状態で再発送を要求してもお互いに得がありませんので最初から最後まで返金の一択です。

実質的に考えることになるのは(2)か(3)という選択です。

<2022年7月更新>
ODの仕様が微妙に変更されています。自分で試しているわけではないのですが、これからのODは再発送の要求はせずに素直に返金要求をした方がよさそうな気配です。

改めて商品の発送を要求するのか返金を要求するのかはそれぞれですが、個人的な経験だとまずは再発送を要求した方が良い結果になる場合が多いような感触です。

実際のところ再発送を要求しても大抵の場合で通りません。セラー側としては再発送の方が損失が大きいので『それはちょっと無理だから返金をするよ』となることがほとんどです。

こうなると一見して交渉が上手くいっていないような感じですが、セラー側の『返金をする』という言質が取ることができるためOPEN DISPUTEが成功に近づきます。

…とはいえ、再発送を行うセラーがそれなりに存在することも事実です。こうなると『OK、分かった発送するよ』となってしまうので、この後でOPEN DISPUTEを起こしても返金はされることはありません。

むしろ返金要求をするようなら『商品の発送を要求しておきながらOPEN DISPUTEまで起こす悪質ユーザー』ということでアカウント剥奪に近づくことになってしまいます。

とにもかくにも、実際に交渉する前に「再発送」を要求するのか「返金」を要求するのか決めておく必要があります。

こちらの要求が二転三転してしまうのはよろしくありません。セラー側がそれを利用して「悪質購入者である」という材料にしてくる可能性がありますので避けてください。

これらについての判断が難しい場合は「届いたものが自分にとって必要かどうか」で決めることをおすすめします。『どう考えても要らないものが届いてしまった場合』は素直に返金を要求した方が後々面倒なことになる可能性が小さくなります

また、コミュニケーションが面倒な場合も最初から返金を要求した方が楽です。再発送の要求はセラーとさらにやり取りをしなければいけないので手間と英語力が必要になってきます。

こちらから要望を言うのではなく問題だけを指摘してセラーの反応を見るというやり方もありますが、このやり方だと交渉のイニシアティブをセラーが握ることが多いのであまりおすすめはできません。

・セラーとのやり取りのヒント① 「OPEN DISPUTEを起こす」とメッセージを送る

さて、アリエクではセラーが強気に出てくることが多いので交渉中に購入者の立場が弱くなってしまう感じになることがありますが、それを一気に逆転させる方法があります。

それは『OPEN DISPUTEを起こすぞ』というメッセージを送ることです

セラーとしてもOPEN DISPUTEは起こされたくないわけです。数十万円単位の買い物であればある意味「やりがい」もあるかもしれませんが、数百円の買い物でOPEN DISPUTEを起こされてストアの口座が凍結されてしまっては笑うに笑えなくなります。

実際のところ非常識…というか強気な対応をしてくるセラーも結構あります。とはいえ、強気なセラーであってもODのデメリットは理解していますので『ODすんぞこの野郎!』と言えば『いやいやちょっと待って』と手のひらを返すことが少なくありません

そのようなわけで、とりあえず『OPEN DISPUTEやるけど?』的な警告メッセージを送ってみるのはセラーとの駆け引きにおいて有効な手段です。

この場合における文章が以下のような感じでしょうか。

To seller.
All I need is refund.
I realise that I keep talking with you it's no use.
I will start open dispute.

『私が望むのは返金だけです。これ以上何を言っても無駄のようなのでOPEN DISPUTEをします』という文章です。

こういった文章を送ると日和って『OK、分かった、クーポンを贈るよ』なんて言ってくるセラーもあります。そのクーポンで満足できるならそれで終了ですが、不要な場合はきっちりと「NO」を相手に伝えて下さい。無反応だとそれを悪材料として利用される場合があります。

文章だと以下のような感じですね。

To seller.
I don't need a coupon.
All I need is a right item.

『オレに必要なのは正しい商品だけだ』というメッセージです。

ちなみにですが、セラーとの対話で細かいニュアンスを気にする必要はありません。上の場合だと「correctとrightの使い分け」が発生しますが意図が伝わるならどうでもよい部分です。

また、セラーに対して『商品不具合について他のユーザーには黙っておく(から返金しろ)』とメッセージを送る手段もあります。リスキーではありますが個人的な経験だと悪質セラーに対してはそれなりに成功率が高い手段でもあります。

この場合は以下のような文章を使うことが多いですね。

I will start open dispute, and please refund from there.
If you agree with my suggestion, I don't tell anyone about it.

日本語訳だと『OPEN DISPUTEを起こすからそこで返金しろ、この提案を飲めば誰にも言わねぇよ(※ネガティブレビューを書かない)』という感じです。

ただ、このメッセージは客観的に見て商品不具合が明確である場合にしか使えません。事前にこちらがセラーに対して『この部分が不具合である』ときっちり示してはじめて有効になる手段です。

根拠があやふやな状態で送っても効果は期待できませんし、それどころか逆にこちらが悪質ユーザーと見なされる可能性もあります。手段としてのオススメは出来ません。

また、セラーがこちらからのメッセージに応えない場合もOPEN DISPUTEを起こすしかありませんが、この場合は申請を起こす前に『あなたが私の質問を無視するので(仕方なしに)OPEN DISPUTEをやります』的なメッセージを送信した方が有利に働きます。

To seller
I asked a question for you but you have not given me a message.
I will start open dispute. 

このようなメッセージを送って「相手に責任があること」を強調してからOPEN DISPUTEを起こしましょう。相手からの返答を待つ期間は最低でも1週間以上は欲しいところです。

・セラーとのやり取りのヒント② OPEN DISPUTE以外での返金は原則的に断る

稀に『ペイパルを通して返金するよ』と言ってくるセラーがあります。

結論から書いてしまうと、原則的に「ペイパルを通した返金」は拒否してください。これについて詳しく書いてしまうとまた長くなってしまうので省略しますが、この制度を利用してこちらを悪質購入者にしたてるセラーが存在することも事実です。

メッセージに関しては直球でOKです。

NO. I don't trust paypal.
I only admit OPEN DISPUTE.

事務的に伝えたい場合は以下の方が良いかもしれませんね。

I don't trust paypal.
I will start open dispute, and please refund from there.

気持ちとしては『信用してないのはペイパルじゃなくてお前だこの野郎が!』と言いたいところですが…まぁ我慢しましょう。

『ペイパルを通して返金するよ』というメッセージは「返金するという意思表示の証拠」として使えますのでメッセージを受け取るだけであれば悪くはありません。

・セラーとのやり取りのヒント③ セラーとコミュニケーションをし過ぎない

ある意味で最も重要なのがこの部分です。セラーとのコミュニケーションは重要ですが、コミュニケーションし過ぎないこともまた重要です。

セラーによっては『返金するよ』と言っておきながらもいざ交渉をはじめると『やっぱり返金しない』と言ってくる場合があります。こういうセラーが一番めんどくさいんですよねぇ…。

セラーとのコミュニケーションは原則的に「相手の言質を取る」部分で止めてください。相手が『返金するよ~』と返信してきたらそれ以上のことは聞かない方が良いです

②で書いている通り、どのみち返金はOPEN DISPUTEに頼るしかありませんから『どうやって返金を申請すればいいの?』なんて聞いても意味がありません。

相手に余計なことを言わせないうちにOPEN DISPUTEを起こしましょう。

・OPEN DISPUTEを起こすタイミングについて

『いつOPEN DISPUTEを起こせばいいのか』について絶対的な回答を出すのは難しいのですが、以下の二つは基本的なルールと言えます。

・荷物を受け取った場合はとにかく早く
・荷物を受け取っていない場合はなるべく待つ

荷物を受け取った場合については簡単です。一応「受取日から15日以内」ということになっていますが、実は受取日から時間が経てば経つほど成功する可能性が下がります。

問題のある商品が届いたらすぐにセラーに連絡を入れてください。この連絡までの速さが重要です。

荷物を受け取っていない場合は時間を置いた方が成功する可能性は上がります。現実的な面からしても、返金されるのが1か月遅れたところで何が変わるということも無いでしょう。慌てたところで仕方がありません。

システムとしては購入日から11日経過すればOPEN DISPUTEを起こすことが可能になっていますが、こんな早いタイミングで起こしてもまず成功はありません。

…とはいえ、タイミングが正解であれば100%成功するというわけでもありません。期限までの間にセラーとコミュニケーションをしておかないとほぼ間違いなく失敗します。いきなりOPEN DISPUTEをして成功するのは荷物のロストが明確である場合くらいです。

そんなわけで、やはりセラーとコミュニケーションは避けれません。

追跡番号が付いていない荷物の場合でもメッセージは必ず送って下さい。内容は「Dear seller. I haven't yet received the item. I'd like to check its status.(荷物が届かないからチェックしてくれ)」とかそういうメッセージでOKです。

こういったメッセージを送っておかないとOPEN DISPUTE時の心証が悪くなります。

荷物のロストが明確な場合はセラー側から『荷物が紛失したっぽいからOPEN DISPUTEをやってくれ』と頼まれることも多々あります。そういうメッセージが来たら期限を待つ必要はありません。

・OPEN DISPUTEのやり方

長々とお疲れ様でした。ようやくここからOPEN DISPUTEのやり方に入ります。

『まだ文章が続くのか…』と思っている方も多いと思いますが、実のところOPEN DISPUTEはお役所手続きのようなものであるのでやることが決まっていて必要となるものが揃っているならあっさり終わります。

(1) OPEN DISPUTEの申請はここから

PCでOPEN DISPUTEを申請する場合は注文詳細(view Detail)のページから可能です。


OPEN DISPUTEを申請したい商品にチェックを入れてクリックです。

スマートフォンの場合は「出荷済み」の中に入って商品をタップすることで出てくる「申し立てをする」という項目からはじめることができます。


OPEN DISPUTEはどちらからでも可能です。

(2) OPEN DISPUTEの申請方法

では、いよいよ申請をはじめていきましょう。ここではとりあえずPCをベースに進めていきますが、レイアウトが違うだけでやることは同じです。

実際にOPEN DISPUTEのページを開くと以下のような画面が出てきますので、それぞれを埋めていってください。


全ての項目を埋めたら「submit」を押せば申請終了となります(※画面サイズの関係で見切れていますが一番下にそういうボックスがあります)。

では、それぞれについて簡単に説明をしていきましょう。ちなみにですが、OPEN DISPUTEをする場合は日本語表記の方が分かりやすいです。

<2022年7月更新>
これらの項目が変更されているようです。基本的には同じような感じですが微妙に細部が異なっていますのでご注意下さい。

①の「I want to apply for」で問われているのは『返金のみを希望する』のか『返品した上で返金を希望するのか』ということです。ほぼ間違いなく返金のみだと思いますので「refund only」を選びましょう。

②の「Did you receive the item?」は『商品を受け取ったかどうか』です。追跡可能な番号で発送されている場合は受け取りの有無はシステムで自動判別されますので嘘は付けません。

受け取った場合はさらに「Reason for refund requset」が要求されます。ほぼ間違いなく『物流追跡問題』になるところですね。

この次に選ぶべき内容については以下のような感じです。

・購入保護が不足していますが、パッケージはまだ輸送中です → セラーが荷物を発送した状態なのに受け取れない場合

・パッケージは配送会社によって売り手に返されました → セラーは荷物を発送したが、税関で止まっていたり中国に送り返されてしまった場合

・追跡情報がありません → セラーが荷物を発送しない、或いは『トラブルが起きたので違う番号に変更する』等のことを言っているにも関わらず変更後の番号が送られてこない場合

これらの3つについては厳密である必要はありません。項目を間違えてもそれ以外があっていればODはうまくいきます。よく分からない場合は一番上を選べばOKです。

③の「Refund Amount」では希望する返金額を記載します。

ここがOPEN DISPUTEで地味に難しい部分です。セラーが全額返金について同意しているのであれば何の迷いもなく表示されている金額の上限まで記載してよいわけですが、そのようなことが中々起きないからこそのOPEN DISPUTEでもあります。

既に書いてる通り、仮に間違った商品が届いたとしても商品価値は発生しているので全額返金は望めません。こうなると『どのくらい要求するのか』という匙加減を決めなければいけません。

少額すぎる要求だと申請をする意味がありませんし、高額すぎる要求だと申請しても却下される可能性が高まります。そのようなわけで、セラーと事前にコミュニケーションをとることが重要なわけですが…まぁ不自然ではない範囲で設定しましょう。

④の「申し出の詳細をご記入ください」の部分はその名の通り『なぜOPEN DISPUTEを申請するに至った理由』を記載します。

これについては<次の段落>に例文パターンのようなものを作りますのでそこから参照されてください。

⑤の「Please upload your evidence」は証拠となるデータを添付する部分です。

ここはどんな場合であっても必ず添付が必要となります。セラーが『全額返金する』と言っている場合であってもその画像のスクリーンショットを作って返金すると言っている部分を赤丸で囲うくらいのことはやった方が正解です。

不具合品に対してODを起こす場合に添付するデータは動画が望ましいです。画像だと「加工が出来る」と判断されるので信用度が低下します。

面倒だとは思いますがとりあえず動画は撮りましょう。もちろん「動画+画像」が最も説得力のある証拠と判断されます。相手を口八丁で逃がさないためにはこれくらいの慎重さが求められます。

また、荷物が届いている状態での不具合である場合は「配達伝票」も写真に撮って必ず添付してください。有るのと無いのでは印象としての説得力が変わってきます。

・OPEN DISPUTEで記載する理由についての例文

…とはいえ、これについては実のところ「セラーに送る文章のパターン」の部分で紹介しているものを貼り付けるだけでも十分だったりするので特に紹介することが無かったりします。

とりあえずフォーマットのようなものを書くと以下のような文章になります。

I have received the package, but it was defective.
The XXXX is crack. it is a useless.
I would like a refund. 

一応訳を書いておきますと『到着したけど不良品だった。XXXXが壊れているから役に立たない。返金を希望します。』といった感じです。

発送商品のミスであれば以下のようになりますね。

I have received the package, but it was wrong item.
I ordered a A, But I received a B.
I would like a refund. 

『Aを買ったけどBが届いた』的な文章です。このような感じで事実を書けばそれで理由となります。

セラーから返金に対する同意を得ている(※返金の意思表示をしている)場合は最後に「Seller agrees to refund.」と追加で書きましょう。また、この場合は必ずセラーとのメッセージのスクリーンショットの画像を証拠として添付してください。

セラーがコミュニケーションに応じない(こちらの返答に対して無反応である)場合はOPEN DISPUTEにおいてはチャンスとなります。相手が悪質であることを示すために以下のような文章も追加しておきましょう。

I asked a question for the seller a XX-days ago, but the seller have not given me a message.

『X日前に質問をしたけど無視された』的な文章です。こういう要素がある場合は「商品間違い」であっても全額返金が通ることがあります。

商品未発送の状態でセラー側から『返金するからODをしてくれ』と言われた場合の例文は以下のような感じです。

Dear aliexpress.
I get requests OPEN DISPUTE from seller because shipping was canceled.

かなり雑ではありますがお互い英語圏ではないのでこれで十分伝わります。この場合も追跡情報のスクリーンショットは必要です。

・OPEN DISPUTEの申請後について

OPEN DISPUTEの「判決」については原則5日以内に下されます。

…とはいえ、この5日はあくまでもスムーズに行った場合の話です。例えばですが、荷物が明らかにロストした状態であってもセラーがごねると受け取り期間ギリギリまで時間がかかったりもします。

結果がどうなったのかについては再度注文詳細をチェックすると分かります。これについてはPCよりもスマホアプリから見るのが手っ取り早いですね。


「完了した申し立て」をタップすると具体的に返金される金額を見ることができます。

返金はクレジットカードに自動的に戻されるかたちです(※クレジットカードで決済した場合の話ですが)。この辺りについて気になる場合は使用しているカード会社に直接問い合わせを行いましょう。

ちなみにですが、OPEN DISPUTEを申請してから1日以内に「終了」した場合(※判決が出るとメールが届きます)は購入者側の要望がそのまま通ったケースとなります。

・もし互いの言い分が拮抗していたらどうなるのか

販売者と購入者の言い分が拮抗している場合は半永久的に「保留」になります。セラーにお金が渡ることもありませんが、私たち購入者に返金がされることもありません。

この状態になるとODも「一時停止」のような感じになります。取引に対しての証拠をさらに追加できたり、請求する返金額を変更できたりします。

個人的な経験だとOD申請から半年後くらいに返金された取引がありました。ちなみにこの場合の紛争内容は「購入したものと違う商品が送られてきたので購入金額の50%を請求した」というものです。

最終的にセラーが納得したので返金が行われた…のでしょう、たぶん。ODは基本的に退いたら負けです。

…とはいえ、これは「要求額が50%だから成功した」とも言える部分でもあります。要求額が100%であればストアとしても対応したところで入金は無いわけですから、こうなると『返金対応してもしなくても結果は変わらないからほっとこう』となってしまいます。

引いたら負けとはいえ、何事も程々です。

<2022年7月更新>
ODについて若干の仕様変更が出ています。以前は保留という結果でしたが、これから必ずしもこうなるというわけではなさそうです。

・ざっくりまとめるとこんな感じ

最初に書いた通りピンポイントな部分だけ抜き出すと良くないのですが、重要部分だけざっくりまとめると以下のような感じです。

・とにかくストアとコミュニケーションをしよう!面倒でもこれが最善手!相手から言質を取れたらベスト!

・荷物が届いてしまうと原則的に「全額返金」は難しいぞ!無理な要求はアリエクからの印象も悪いので注意!

・ストアに対してに余計なことを言ったり聞いたらダメ!相手に余計なことを言わせる前にODを起こそう!

・OD以外を使った返金は断わろう!悪質セラーだと更なるトラブルの元になる!

・不具合の証拠には動画が必要だ!画像だけだと説得力として弱い!

…と、だいたいこんな感じでしょうか。

最初はドキドキかもしれませんが何度かやってると普通の作業になります。まぁODなんでやらなくて済むならそれが最上なんですけどね…。

・アリエクを更にお得に使おう!

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<関連記事>
アリエクでの購入を楽天リーベイツで有効にする方法について

やや面倒なところがありますので一度確認された方がよいかもです。
 

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