ロードバイクを安定させるための7つのカスタマイズ

日本は大抵の道が舗装されているとはいえ「自転車道」というものがほとんどありません。結果として車道と歩道を行ったり来たりすることが多いため、自転車に対して安定性が欲しくなる場合があります。

特にロードバイクだと慣れないころは『なんかふらついて怖い…』ということがしばしばあります。

慣れてきても『もう少し楽に安定させて進みたい』という感じになることもありますので「どうやったら自転車を安定させることができるのか」を知っておいて損はありません。


…というわけでロードバイクを安定させるためのカスタマイズについての話です。


①ポジションを後ろに下げる

これはセッティングの話ですね。

自転車というものは乗る位置で感覚が大きく変わります。特にロードバイクだと慣れないころは前方向に重心を置いてしまうことが多かったりします、これは安定性という意味ではあまりよろしくありません。

特に日本人は足が短い(※正確に言えば膝から下が短い)ため、サドルの位置を後ろに下げることを基本にした方が全体が安定しやすくなります。

後ろに下げると視野も広くなります。安全にいきましょう。

②ハンドル幅を広げる

ロードバイク(というかドロップハンドル)には「適正なハンドル幅」というのがあります。

日本人であればおおよそ38cm~42cmくらいの間に収まりますが、そんなものを完全に無視して幅を広げてしまうというアプローチです。

しかしながら、ハンドル幅を広げると車体の安定は向上しても腕周りの疲労が増えます。

ハンドル幅は最大でも通常幅の+10%くらいだと思っておいた方が良いです。40cmであれば44cmくらいがMAXですね。それ以上広げてしまうとデメリットの方が増えます。

③ステムをMTB用にする

厳密に定義されているわけではないのですが、MTB用のステムとロードバイク用のステムではクランプ部分(※ハンドルを固定する部分)の幅が違います。

MTB用のステムはクランプ部分の幅が広くなっており、よりがっしりとハンドルを固定することができます。小さな違いではありますがこういった小さなことを積み上げていくのが自転車です。

とはいえ、MTB用のステムは原則的に長さが短くなっているのでこれはこれでよろしくありません。もし安定のためにMTB用ステムを選ぶのであれば長さがきちんと確保されたものにしましょう。

④クランクをMTB用にする

自転車では左右のペダル間の距離のことを「Qファクター」と言います。

ロードバイクとMTBではここの距離が異なっており、一般的にMTBはロードバイクに対してここが2cmくらい長くなっています。MTBでは脚を広げる姿勢にすることで全体の安定性を向上しているわけですね。

Qファクターを広げるとペダリング効率は落ちますが車体は安定しやすくなります。実際に、プロ選手ではあえてQファクターを広げている人もいます(そちらの方がスプリントが安定するので遠慮なく踏み込めるらしいです)。

…というわけでクランクをMTB用にするという手法もあります。

クランクを変えなくても軸が長いペダル・踏み面が大きいペダル・或いはペダルシャフトを延長するアダプタを使えば同様の効果があります。足をより開ける姿勢になればなんでもOKです。

⑤タイヤを太くする

簡単に出来ることではありませんが、タイヤを太くすれば確実に全体が安定します。

『23mmまでしか無理なんですけど…』という場合でもやろうと思えばフロントフォークを交換することで太いタイヤを付けることは可能です(リアはフレーム次第なのでどうしようもありませんが)。

⑥自転車の重心を下げる

ミニバンのCMのようですが単純に全体を低重心化すれば安定度は上がります。

まぁ実際にはかなり難しかったりもします。出来ることと言えば「サドルバックを使わないようにする」とかそれくらいですね…。重心を下げるというよりは重心を上げないようにする程度です。

⑦乗り換える

身もふたもありませんが自転車を変えてしまうのが最も確実です。これまで紹介したカスタマイズを全て行っても"乗り換え"には敵いません。

今現在細いタイヤを付けることを基準にしているレース系のリムブレーキロードバイクを使っていたりする場合は、太いタイヤを付けることを想定しているグラベル系のディスクブレーキロードバイクに乗り換えると激的な安定感を感じるはずです。

カスタムはカスタムでそれなりの予算が必要になってきます。中途半端な投資で中途半端な効果を得るくらいであれば最初から乗り換えてしまった方が合理的です。
 

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