☆☆☆ Thomson Elite Laybackは永遠に代わりが効かない

自転車趣味というものは日本国内だとかなりマイナーですが、世界規模でみれば比較的メジャーなものだったりします。

メジャーであるということは需要があるということであり、需要があるということは商品の生産数が多いということになります。生産数が多ければ「似たようなもの」がポコポコと出てくるのが世の常なわけですが、良いのか悪いのか類似品が一向に作られない製品もあったりします。

自転車界におけるその一つがトムソンの作るシートポストです。


日本代理店の定価ベースだと10000円を超える高級パーツです。写真に写っているのはノーマルグレードのEliteですが、上位グレードのMasterpieceだと20000円近いお値段がします。

たかだが30cmくらいの金属筒に20000円…控えめに言ってもどうかしていますが、残念なことに重度の自転車ファンはそれを惜しいとは思わなくなります。末期になると『お買い得』とか言い出す始末です。なんとおそろしい。

このシートポストの魅力はとてもシンプルです。「軽いこと」と「丈夫なこと」です。この2つのアドバンテージを武器にして世界中の自転車ファンから絶大な支持を集めています。

「精度の良さ」というものもありますが、実際のところこれについてはそこまで重要ではありません。摩擦強化材を塗ってしまえば大抵のシートポストはずれません。世の中チカラ技で何とかある場合もしばしばあります。

ただ、軽さと丈夫さについては別です。この辺りは基本的にトレードオフの関係なので軽くすれば貧弱になりますし頑丈にすれば重くなります。

この矛盾を解決するためにはこのシートポストが最右翼です。

ごく一般的なロードバイクであればカーボン製の方が適切だったりしますが、ちょっとした悪路をぐいぐい進む場合はやはり不安が出てしまいます。このような理由から、我々はこのシートポストを使い続けることになります。


このシートポストの弱点は(価格以外では)オフセットです。マスターピースにしてもノーマルにしてもヤグラの部分に一般のシートポストと同じようなセットバックがついていません。

そのようなわけで、セットバックが欲しい場合はポストそのものが折れ曲がっている「Layback」を購入するしかありません。

この曲がったルックスが嫌で使わないという方も結構いらっしゃいます。確かに最近のカーボンフレームには似合いませんが、クラシックなクロモリフレーム割と普通に見えてきます。シートポストの突き出し長さが短い場合はむしろストレートポストよりマッチする場合もあるので先入観で敬遠するのはよろしくありません。

見慣れるとネコのしっぽみたいでかわいいですけどね…。

このシートポストはそのままでも軽量ではありますが、カットすることでより攻めることが可能になります。

<関連記事>
Thomson Eliteはカットでどれくらい軽量化できるのか

具体的な内容については上の記事を参考にされてください。
 

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