フルカーボンのフォークを使う場合に必ず注意すること

自転車の部品において最も重要なのはフロントフォークです。

精度としてここが歪んでいると真っ直ぐに走ることが出来ませんし(※実際には真っ直ぐどころか走ることさえできません)、万が一破損でもしようものなら一大事になってしまいます。

現在のロードバイク業界は「カーボンが当たり前」の時代であるのでフロントフォークには特に意識をしなければいけないのですが、意外に見落とされがちな部分があります。

それがプレッシャーアンカー(※コラムプラグとも言います)の長さです。


一般にプレッシャーアンカーには30mm~35mmくらいのものと50mm~60mmくらいのものがありますが、フルカーボンフォーク(コラム部分までカーボンになっているもの)を使う場合は必ず50mm以上のものを選んでください。

プレッシャーアンカーの基本的な役割は『フロントフォークとフレームをしっかり密着させてガタツキを無くすこと』ですが、フルカーボンフォークの場合は『ステムからの負荷を受け止める』という重要なものも同時に発生します。

アンカーの長さがステム高さより短いと負荷を受け止める部分が存在しないことになります。そんな状態でナットを締めて固定するわけです、ただでさえカーボンは圧縮に弱いのに…。

イラストで描くと下のようなイメージです。


建物で例えるのであれば鉄筋を抜いてるRC造のようなものでしょうか。

今回はカーボンコラムについての話ですが、金属であっても折れるときは折れます。


仮にステムの付け根が折れたとしても、長いプレッシャーアンカーを使っていれば「ハンドルがすっぽ抜ける」といった最悪の事態を防ぐことが出来ます。プレッシャーアンカーの長さには十分に注意です。

また、カーボンコラムの場合はステムと固定する際のトルク管理にも注意です。締め付け過ぎると当然ながらダメージになりますので、摩擦材を使って低トルクで固定するのが正解です。

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