<新機能>AliExpress Assistantを完全解説する(※重要追記あり)

この記事を書いている時間を基準にしておよそ数日前、突如としてアリエクスプレスに「アリエクスプレス・アシスタント」という機能が追加されました。


何の事前アナウンスもなく登場したものであったので手探りで使いながら調べていくことになりましたが、中身を把握できたので詳しく説明していきます。

この機能を使うかどうかはそれぞれ分かれると思いますが、もし使用される場合は「安全上の管理」と一番最後にある「不具合について」の部分は絶対に確認されてください。

<超重要事項>
AliExpress Assistantは2021/12/31で機能を全て停止するとのことです。


・AliExpress Assistantとは何か

アリエクスプレス・アシスタント(※長いのでアシスタントと呼びます)とは、グーグルクロームブラウザの拡張機能のひとつです。これはパソコンのための機能であるのでスマホからでは使えません(インストール方法等については後半に書きます)。

アシスタントを使用すると、通常の購入やスマホアプリからの購入では得ることができない「リワードポイント」を貯めることができるようになり、結果として商品の割引購入が可能になります

早い話がポイント制度です。『アシスタント』という名前が付いていますが自動で商品を探してくれるようなものではありませんし、AIが喋ったりするものでもありません。

このポイントは楽天ポイントのような一般的な通販サイトにおける仕組みとはやや異なりますが、『購入した商品の一部分を次の割引に当てることができる』という意味では変わりません。

そのようなわけで、普段ネット通販を利用されている方であればイメージしやすいものだと思います。

・AliExpress Assistantの仕組み

具体的な仕組みは以下のようになっています。

<AliExpress Assistantの仕組み>
①商品を購入すると購入金額の一部が「リワードポイント」として蓄積される
②リワードポイントを「アリエクスプレスクーポン」に交換することで次回の買い物に対して割引が可能になる

仕組みとしては簡単ですが、なかなか奥の深い制度になっています。

アリエクスプレスクーポンがいまいちよく分からない場合は以下の記事を参照しておいてください。
https://hitoriroadbike.blogspot.com/aliexpress.html#chapter-3

アリエクスプレスクーポンについての理解がない場合はAliExpress Assistantの使いどころを誤る可能性が高くなります。

・AliExpress Assistantのメリットとデメリット(1)

一見してメリットしかないようなこの機能ですが、必ずしもそうなるとは限りません。

何故かと言いますと、アシスタントを有効にした状態で買い物をするとキャッシュバックサイトのリターンが無効化されてしまうからです。

これは実際に使ってみて検証しましたができませんでした。アシスタントを有効にすると必ずアシスタントが優先されてしまいます。

つまり、ユーザー側は「アシスタントからの利益」と「キャッシュバックサイトからの利益」のどちらかを選択しなければいけません。

・AliExpress Assistantのメリットとデメリット(2)

では、この機能がメリットになる場合とメリットにならない場合(※正確にはキャッシュバックサイトの方がメリットになる場合)を考えていきましょう。

結論から書いてしまうと、アシスタントがメリットになるのは『定期的に高頻度でアリエク通販を使う場合』です。多くの場合でリワードポイントの還元率はキャッシュバックの還元率を上回りますので、頻繁にアリエクを使う場合はメリットとなりえるでしょう。

…とはいえ、頻繁にアリエクを利用しない場合はそうではありません。

リワードポイントはアリエクスプレスクーポンに変換して使うことになるわけですが、アリエクスプレスクーポンの入手方法はアシスタントに限定されているわけではありません。他の方法でも十分に入手は可能です。タイミング次第では普通に配られてますからね。

そのようなわけで、別のやり方でアリエクスプレスクーポンを入手してしまえばリワードポイントを貯める意味は大きく低下します

厳密に言えば全く無意味ということにはなりません。

アリエクスプレスクーポンは入手方法で「使いやすさ」が異なっています。例えばですが、同じ500円割引のクーポンであっても『1000円以上の購入で使える場合』と『2000円以上の購入で使える場合』といった違いあったりします。

リワードポイントをアリエクスプレスクーポンに変換する場合は「最低購入金額」の基準を無くすことができます。

先ほどの例で言えば『500円以上の購入で使える500円割引のクーポン』を作ることが可能なわけですね。無駄のないピンポイントな買い物ができますので、そういった意味では有効です。

…とはいえ、クーポンはどこまで行ってもクーポンであることも事実です。出番が無ければやはり意味がありませんので、結局のところ利用状況次第では無駄になってしまいます。


・AliExpress Assistantのメリットとデメリット(3)

これについてはデメリットしかありませんが…。

あまり話題になることがないのですが、アリエククーポンを使って割引購入した商品がキャンセルになった場合は「クーポンの割引代金分」が返還されません

商品レビューで(きちんと返金されているっぽいのに)激怒されている方いますよね。多分その方はこういうケースに巻き込まれた方なのだと思います。

つまり、もしセラーからキャンセルを喰らってしまったら『アシスタント利用してコツコツと貯めた金額が完全に無駄になる』ということです。こんなことになったら最悪もいいところですよねぇ…。

アリエククーポンそのものにリスクが含まれていることは覚えておきたいところです。


・PCから買うか、スマホから買うか

改めて、商品購入をパソコンのブラウザから行う場合とスマホアプリから行う場合の違いを比べてみましょう。

まずはパソコンのブラウザからです。この場合は以下となります。

・リワードポイントを獲得できる(※ただし併用は不可)
・キャッシュバックを有効にできる(※ただし併用は不可)
・スマホアプリによる特別価格での購入ができない
・コインを利用した割引ができない

次はアプリを見てみましょう。この場合は以下となります。

・アシスタントを使えない
・キャッシュバックサイトを有効にできる
・スマホアプリによる特別価格での購入が可能になる
・コインを利用した割引が可能になる

これらを比較すれば見えてくると思いますが、実のところスマホアプリからの方が普通にメリットになる場合もあります。

「スマホアプリ価格での購入」と「コインを利用した割引」はアリエク内の全商品に対して有効になるものではありません。商品によっては片方しか有効でなかったり両方ダメだったりもします。

とはいえ、両方有効になる場合もそれなりにありますし、商品の種類によってはキャッシュバックサイトからの還元率の方が高かったりします。

このような場合はどう比較しても「スマホアプリ+キャッシュバックサイト」の組み合わせの方がメリットです。全ての場合でアシスタントがメリットになるわけではありません。

・リワードポイントの還元率

リワードポイントの還元率は一律ではなく商品毎に異なっています。

差が大きくまばらになっているので法則性がいまいち見えてこないのですが、概ね以下のような数値になっています(※数値については今後変わる可能性があります)

・基本となる還元率 → 4.9%
・一部商品の還元率 → 5%~8%程度
・特別な商品の還元率 → 10%~20%程度
・特定ジャンルの還元率 → 0.7%~3%程度

特定ジャンルはスマートフォン、タブレットPCといった情報電子機器関連です。このジャンルに対しては低い還元率になる仕様になっているようです。

10%を超えるような商品は…言ってしまえば「釣り広告」ですのでほとんどの場合で期待できるようなものではありません。

平均的には『大抵のモノが4.9%で、運が良ければ6%弱くらいのモノがある』といった感触になると思われます。

・AliExpress Assistantのインストール方法

では、概要を終えたところで実際の操作に入りましょう。

インストール方法は至って簡単です。グーグルクロームから以下のURL先を開いて「Chromeに追加」をクリックしてください。

・AliExpress Assistant - Google Chrome
https://chrome.google.com/webstore/detail/aliexpress-assistant/ekbekfadnaopebomafcngjagkkdfgaaa

アシスタントがインストールされるとタスクバーの部分に拡張アイコンが表示されるので確認できます。


アイコンが表示されない場合は拡張機能の部分から設定可能です。


書くまでもないとは思いますが、もしグーグルクロームをインストールしていない場合は事前にクロームをインストールして下さい。

・安全上の管理

実際の使い方に入る前に設定を見直して安全上の管理をしておきましょう。アシスタントは設定を間違えると個人情報を不必要に流してしまう場合がありますのでこの確認は重要です。

では『どこを確認するのか』ということについてですが、「サイトデータと読み取り変更」の部分が「すべてのサイト」になっていないかどうかチェックしてください


もしくは、「すべてのサイト」になっている状態にしておき、アシスタントを使う時だけ拡張機能そのものを有効にするというやり方でもOKです。微妙に手間が発生しますが、より確実性を求めるのであればこちらの方が理想となります。

 

なぜこの設定にするのか…なんてことは書くまでもないと思いますが、念のために書いておくと「個人情報を守るため」です。

 

もしこのあたりが不安である場合はAliExpress Assistantは使うのはやめた方が正解です。素直にキャッシュバックサイトを使った方が余計なことを心配せずに済みます。

AliExpress Assistantがどんなサイトにアクセス可能になっているかという状態については「拡張機能を管理」から確認することができます。



特定のサイトのみに設定している場合は、ここに表示されているものが「~.aliexpress.com」だけであればOKです。

・AliExpress Assistantの使い方

では使い方の説明に入りますが、予め書いておくと難しいことは一切ありません。

ブラウザにアリエクスプレスを表示している状態で拡張アイコンをクリックすれば機能が立ち上がり、アシスタントに関する補助画面が表示されます。


この画面が表示されない場合は、拡張機能をON/OFFして一時的にリセットすると繋がるようになります。

補助画面を呼び出したら、次は「買い物かご」をクリックするのが一番分かりやすいでしょう。


ここをクリックすると買い物かごに入れている商品が表示され、それぞれの商品に対する還元率を確認できるようになります。


この状態で右上に表示される「すべてのリワードを取得する」をクリックすればカートに入れている商品すべてに対してリワードの獲得が有効化されます。

ただし、既に書いている通りリワードを取得してしまうとキャッシュバックサイトでのリターンが受けれなくなります。リワードを有効にした後で『キャッシュバックサイトのリターンを受けたい』となっても受けることができません。

「とりあえずリワードを取得しておく」というやり方は避けた方が後々の面倒がありません。リワードは時間経過で変化することもありませんので、取得する場合は購入直前に行うのが正解です。

後は普通の使い方と変わりません。そのままカートに入れているものを購入しても良いですし、商品を検索しても還元率が表示されるようになっています。


上画像のようにリワードに関する表記が追加されます。ここで「アクティブにする」をクリックすればそれが有効になるという仕組みです。

・リワードポイントをクーポンと交換する方法

では、最後に獲得したリワードポイントをアリエクスプレスクーポンと交換するやり方について書いていきましょう。

最初にアシスタントの補助画面から「リワードセンター」をクリックします。


このリワードセンターがAliExpress Assistantの管理画面です。現在有効になっているポイントや保留中になっているポイントを確認することが出来ます


この画面を見ればもう分かるとは思いますが、「引き換えセンター」をクリックすれば交換画面に移行します。


この辺りは非常に分かりやすいですね。

後はポイントをクーポンに交換すれば良いわけですが、リワードポイントのユニークな点として「ポイント交換において為替レートの影響を受ける」という点があります

リワードポイントを交換する場合のクーポンは日本円での受け取りではありません。最初は他の通貨で受け取り、その後で受け取った金額を日本円に換算するという流れになっています。


用意されている通貨はUSD(米ドル)・EUR(ユーロ)・RUB(ロシアルーブル)の3つです。

ただ、実際に交換できるのはドルかユーロのどちらかになります(※これは通貨協定の影響によるものですが説明すると長くなるので省略します)。

レートは米ドルが基準です、100ポイント=1ドルなので分かりやすいですね。

実際の割引額は、今現在(※2020/7/21)だと「1$=107円」という為替レートになっているため「300ポイント=3$=321円」となります。円高だとお得です。

・米ドル/円 - レート(Yahoo!ファイナンス)
https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/detail/?code=usdjpy

では、米ドルではなくユーロを使用した場合を考えてみましょう。

「100ポイント=0.9ユーロ」なので300ポイントを全額交換した場合のクーポン金額は2.7ユーロとなります。今現在の為替レートだと「1EUR=122円」となっているので、2.7ユーロは331円となります。

・ユーロ/円 - レート(Yahoo!ファイナンス)
https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/detail/?code=eurjpy

このように選択する通貨レートの違いで割引額の差が発生します。ちょっとした経済の勉強になって面白いです。

では、それぞれのレートでの交換画面を見ていきましょう。まずは米ドルです。


この場合はとても分かりやすいです。100ポイント=1ドルであるので、クーポン額の部分に「3」と入力すれば300ポイントとの交換になります。

では、次はユーロの場合を見ていきましょう。


「100ポイント=0.9ユーロ」なので、300ポイントを使い切る場合はクーポン額の部分に「2.7」と入力することになります。

では引き換えをしてみると…


このような表示が出て引き換え終了です。

ではクーポンを確認してみると…


AliExpress Assistantによるアリエクスプレスクーポンが発行されていることが確認出来ます。

ちなみに上の交換は「1ドル=105.84円」のタイミングで行っています。

計算上は317.52円になるはずなので繰り上げを加味しても1円違いますが、アリエクでの買い物は表記より1円違う場合が少なくないのでエラーということではなさそうです。

このように為替レートの影響を受ける仕組みになっているため 、ポイント交換時のタイミング次第では得になることもありますし損になることもあります。これをリスクと考えるのであればキャッシュバックサイトの方に安心感がありますね。

もっと言えば、この仕組みそのものが永遠に続くという保証もありません。

ある日突然無くなってしまうことだって考えられるでしょうし、還元率もおそらく時間経過と共に下がっていく可能性が高いです(※この手のサービスはユーザーを引き込むために導入開始直後が最も高い数値になることが多い)。

この辺りを考慮するとリスク面ではキャッシュバックサイトの方が安心なのかなと思ったりもします。

何気にスルーしている部分ですが、リワードポイントをクーポンと交換する金額は自由に決めることができます

リワードポイントが300ポイントあるからといって全額を交換しなければいけないようなことはありません。このように割引額を調整することができるため、実質的に最低購入金額を無効化することができるというわけです。

ちなみにですが、リワードポイントが有効になるのは商品到着から20日後となっています。急いでいる場合は『ちょっと遅い』と感じるかもしれません。

・終わりに

以上がAliExpress Assistantに対する説明になります。

現状のこの機能はかなり不透明なところが多く、自己責任的な部分を感じます。個人情報の扱いに関してグーグル側から締め出されてしまう可能性も決して少なくはないでしょう。

面白いシステムだとは思いますが、リスクを考えればキャッシュバックサイトを使用した方が賢い選択だと感じます。

キャッシュバックサイトの詳細については以下に記載していますので参考にされてください。
https://hitoriroadbike.blogspot.com/kaigai-tuuhan.html

・不具合について①

個人的な環境によるのかもしれませんが、8月半ばからAliExpress Assistantが有効にならない(ONにした状態で購入してもリワードポイントがカウントされない)という不具合が起きています

クローム・ストアのレビューを見ても「カウントされない」という状態の方がかなりいらっしゃるような気配です。使用する場合はこの辺りの技術的リスクについても考えておく必要がありそうですね。

<追記>
いつのまにやら解決していました。たまに有効にならない場合もありますが…。
 

・不具合について②

リワードポイントのカウント機能は有効になっているのですが、今度は『有効になったリワードポイントをクーポンに交換できない』という不具合が起きています。


いやもう何じゃそりゃって感じです。
 
思いつく限りのブラウザで試してもダメ。キャッシュを削除してもダメ。AliExpress Assistantをアンインストールしてもダメ(※リワードポイントはアカウントに紐づけされているのでアンインストールしてもポイントは消えません)。スマートフォンからアクセスしてもダメ。
 
クーポンに交換できないなら何の意味もないじゃないですか…。こんなことになるなら素直に楽天リーベイツを使った方が良さそうです。
 
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