ロードバイク・クロスバイクといった自転車における「邪道アイテム」の筆頭であるDHバーをついに(?)導入致しましたので感想を書いてみることにします。
素材はカーボン、当然のように中華マーケットからの購入となります。
DHバーを付ける意味はどこにあるのか
結論から書けば、フラットバーの自転車で長距離を走ろうとする場合は格段に楽になります。特に近年のトレンドである幅の広いハンドルを使っていたりすると疲労が大幅に変わってきます。幅の広いフラットバー(疲れる)
ドロップハンドルであっても同様の効果はありますが、この場合はそもそも大きな疲労が発生するわけではないので取り付けない方がよろしいかと思われます、メリットよりもデメリットが大きいでしょう。
ドロハン×DHバーが効果的なのは…乗り方をしっかり分かっている上でよほどの長距離をコンスタントに走る場合くらいでしょうか。
基本的にも応用的にもおすすめが出来るものではありません。フラットバーにしてもドロップハンドルにしても機能するのはかなり限定されたシチュエーションとなります。
中華のカーボンDHバーはこんな感じ
前置きを済ませたところで到着した現物を紹介していきます。せっかくなので今回は梱包からいきましょう。
エアパッキンではありませんが、最低限以上には配慮されている感があります。
外観写真を並べていくと以下のようになります。
おぉ…、これまで結構な数の中華カーボンパーツを購入してきましたが断トツでございます。荷重をかける場所ではないので折れることはないでしょうが…うーん…。
気になるバーの直径は以下のようになっていました。
先端部分が26mm程度で…
細い部分が23mmくらいです。
26mm径は握るのに十分な太さがあるためバーテープを巻く必要性も無さそうな感じがします。
気になる重量は以下となりました。
実測重量327g。
軽いと言えば軽いのですがそれでも結構な重さがありますね。突き出し部分をカットする予定でいたのですがこの精度のカーボンだとは思わなかったので困りものです。
ちなみに肘パッドの重量は以下です。
無くてもなんとかなりそうな感じはします。
DHバーに関する注意事項
では、肝心のDHバーに関する注意事項について入っていきましょう。ざっとまとめると以下のようなことが言えます。
・取り付ける自転車を選ぶ
・取り付けるハンドルを選ぶ
・乗る人間を選ぶ
・乗り方を選ぶ
ぶっちゃけてしまえば「全部」です、あらゆることに注意しないといけません。この辺りのことを考えるのが面倒な場合はやらない方が吉です。
・取り付ける自転車を選ぶ
「フラットバーハンドルにはアリ」と書いてはいますが、あらゆるフラットバーハンドルにフィットするわけではありません。DHバーがフィットするフラットバーバイクはツーリング系のジオメトリをしているものです。速度を出す系ではありません。キビキビしたバイクではなくゆるゆるとしたバイクに向いています。
純粋な用途だけを考えれば「高速巡行用」なわけですが、これを実際に一般公道でやるのはあまりにも危険性が高すぎます。
現在クロスバイクを使っていて『もっとスポーツテイストが欲しいのでDHバーを検討している』という場合は素直にロードバイクを買いましょう。DHバーの取り付けを考えるのはそれからでも遅くはありません。
・取り付けるハンドルを選ぶ
『もし今回購入したカーボンDHバーを取り付けるのであれば』という話になりますが、この場合はハンドル側のクランプ部分の長さが非常に重要です。DHバーは取り付ける間隔が狭くなるほど操作がピーキーになります。
そのようなわけで出来る限りバーの間隔は開けた方が良いわけですが、残念ながらフラットバーハンドルは原則的にクランプ部分が短いものが大部分です。この辺りには事前に注意しておいた方が失敗がありません。
そのようなわけで出来る限りバーの間隔は開けた方が良いわけですが、残念ながらフラットバーハンドルは原則的にクランプ部分が短いものが大部分です。この辺りには事前に注意しておいた方が失敗がありません。
ハンドル次第でこれだけ違う
また、DHバーに補助ブレーキ(※インライン・ブレーキとも言います)を取り付けるのも微妙です。
ブレーキが無いと自転車は止まれないわけですが、止まれたからといって転倒するようでは意味がありません。DHバーの姿勢はあまりにも独特なので「ブレーキを付ける=安全」とはなりません。
個人的な意見としては『DHバーはブレーキが無い方が安全』です。周辺状況を見て『安全に使えるときだけ握る』ようにした方が良いと考えます。
タイヤに関しても太い方が正解です。タイヤが細くなればなるほど危険性が高まります。
・乗る人間を選ぶ
DHバーは背中が固いと相当にしんどいです。これはDHバーに限ったことではなく、自転車は背中が柔ければ柔いほどメリットがあります。こまめにストレッチを取り入れて身体を柔らかくしておくのが理想です。
・乗り方を選ぶ
内容が若干重複しますが「速度を出すような乗り方」…つまり前荷重で乗ると危険性が増します。速度を出すための飛び道具だと思っていると痛い目に合う可能性が上がります。あくまでも「楽に乗るためのサポートツール」だと思っておいた方が良いです。
実際につかってみる
…というわけで実際に付けて走ってみました。
セクエル+DHバー
うーん…やはり完全固定型はポジションを変更できないので難しいですね。
フラットバーを握り続けるよりはマシですが、想定していたほどに快適となるわけではありませんでした。せめてバーのアングルだけでも変更できればまた違ったのでしょうけれども。
ロードバイクへの取り付けはより厳しいことでしょう。ほとんどの場合で高さが足りなくなってしまうのではないかと思われます。
プロ選手のTTバイクもスペーサーを積み重ねて上方向にオフセットしていますからね。彼らより間違いなく技術に劣る我々にコントロールできるとはとても思えません。
総評 ☆★★
ユニークアイテムだとは思いますが色々と難しい面があるのでホイホイとおすすめできるような感じではありません。『格安DHバーを試してみたい』ということであればアルミ製のDHバーの方が正解を手に入れる可能性は高いと思われます。
アルミ製だと重量が300gくらい増えてしまいますが、こちらよりもポジションをやや上方向に置けますしバーのアンドルを変更できますので使いやすさとしての優位性が確実にあります。
一応書いておきますと、購入したセラーは以下となります。
ちなみに、高さ方向にオフセットされている金属DHバーは以下のようなものがあります。
見た感じだと+5cmくらい上に置けそうです。今となってはこちらを選んでおけばよかったかなという感じですね。
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https://hitoriroadbike.blogspot.com/kaigai-tuuhan.html
今回買ってみたDHバーはローラー台用になりそうです。
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今回買ってみたDHバーはローラー台用になりそうです。