ずっと使っていたチャムスの登山用(?)財布に穴が空きまして。
「薄い・軽い・小さい」というかさばるの嫌いな人間にとってはニーズをいい感じに満たしてくれるお財布なのですが、こーいうものは生地が薄い分だけ耐久性に限界があります。
開いた穴にテープでも張れば使えるわけですが、今回『違うものを試してみようかな?』と思い立ってこんなものを買ってみました。
たんぽぽという会社が販売している(と思われる)メッシュケースです。お値段100円程。サイズは85mm×110mm程度となっています。
見た目100均ですが(※実際に値段も100円ですけど)ミニマリストにとって大事なのは機能でしかありません。いざ使ってみると使い勝手は良好です。
・サイズについて
こちらのメッシュケースはサイズ感が秀逸でございます。
まず縦方向の85mm、これは紙幣を入れても頭が当たって引っかかることがない「ギリギリ+ほんのわずかな余裕」の寸法になっています。
この+αが重要です。市場に出回っている紙幣はきっちり平行に畳まれているわけではありません。大抵が微妙にズレていますので「ギリギリ」だとよろしくありません。
「小さい財布」は市場に多数ありますが、本体を小さくし過ぎて紙幣が引っかかることが結構あります。
この現象は特に海外メーカー品に対して罠のように存在しています。日本の紙幣は世界的に見ても大き目です。海外メーカーが自国通貨に対して「ギリギリ」の寸法で作ったものは日本の紙幣だと「ギリギリOUT」です。
そして横方向の110mm(※マチを押し潰すと115mmくらいになります)。これはクレジットカードの出し入れに不都合が発生しないギリギリの寸法になっています。
当たり前といえば当たり前なのですが非常に重要です。小さい財布は当然容量も小さくなります。そうなると必然的に出番はカード決済が増えてきます。
もちろん紙幣は二つ折りで収まります。三つ折りはよろしくありません。コンパクトになるというメリットはありますが、紙幣の使い難さというデメリットが余裕で上回るのが現実です。
間仕切りはついていませんが、中心に紙幣を入れるとそれが空間の中で間仕切りの役割になって硬貨に対するストッパーになります。
硬貨が反対面に移動することを防いでくれるというわけですね。横幅があと5mm長かったら多分防げていないでしょう。すばらしきバランス感。
…で、最終的に縦85mm×横110mmという『使い勝手を犠牲にせずにギリギリまで小さくなっている大きさ』になるわけですが、このサイズになっている財布は市場において非常に少数です。
うーん、なんでメーカーさんはこの寸法で作らないんでしょうね?消去法で考えると大抵の場合でこの寸法に落ち着くと思うのですが。
軽量財布のアイコンは「L字ウォレット」ですが、アレは大抵の場合で縦方向が100mmくらいあります。
この+10mm(前後)は邪魔でしかないと思うんですけどね…。気分的にもそうですが、機能的にも無駄な空間があると小銭が不必要に動いてしまうのでよろしくありません。
・素材について
素材がPVCというのもいざ使ってみるとこれが便利でして。PVCは硬めの生地なので単純にモノの取り出しが楽になります。
柔らかいとその分だけ物を固定出来なくなるので取り出しがスムーズに行かなくなります。今まで使っていた財布は30Dナイロンのペラペラ君なので実は使いにくかったという…。
これ系の生地は「軽量であること」と引き換えにして使い勝手を犠牲にしているわけですが、実際のところ財布のような小さいものに求めてもほとんど意味はありません。
透明というのも中身が見えて便利です。これは特に小銭に対して有効ですね。財布を開く前に「残高」を把握することになるので支払いがいつもより1歩早くなるような感覚があります。
・欠点について
ここまでベタ褒めの当カードケース様ですが、当然のことながら何もかも完璧ではありません。機能的な欠点として「防水性が無い」ということがあげられます。ユーザーさん次第ではこの点で一気に論外となる要素です。
PVCそのものは水を通しませんので防水性が一切無いというわけではありません、とはいえ、縫製の継ぎ目やジッパーの隙間からの水は防げません。
ポケットに入れてジョギングをすれば汗で紙幣が濡れます。サイクリスト的に言えば『気温高いときにジャージの背面ポケットに直接入れるのは無理』です。背中は思いのほか汗をかきますからね…。
このカードケースの防水性はそんなレベルです。以前使っていた財布と比べても大きく劣ります。
しかしながら、この手の種類の財布で完全防水のものって実はかなり少数です。当然ながらアウトドアメーカーさんの方が「濡れにくく」はなっていますが、言い換えれば程度問題だったりもします。
そんなわけで使い方次第では回避できます。
最近(夏)の個人的定番となりつつある肩掛けできる小さいポーチに財布とスマホを入れるやり方です。
このポーチも完全防水というわけでは無いのですが、こうやって外側に防水レイヤーを作っておけば中身が濡れることはまずありません。
アウトドアメーカーはこんな感じの「財布と兼用できる多目的ポーチ」みたいなものを販売していることが結構あります。
この手のアイテムはサイズ感としては面白いのですが、直接財布にするには大き過ぎて使いにくい場合がほとんどだったりもします。『買ってはみたものの使い方が良く分らなくて結局使ってない』という方はかなりいらっしゃるのではないでしょうか。
まぁ、財布としての機能を重要視したポーチであればそんなことはありませんが…。
例えば<↑のようなデザインのポーチ>は財布の延長上ですから使いにくいということはありません。
とはいえ、そのようなポーチは数が少ないですし、ポーチとして捉えると容量が乏しかったりすることも確かです(※↑で紹介しているものは個人的に使っているものより大きいですけれども)。
まぁ『何かに入れる』というやり方であれば防水性の問題は回避できるのではないかと思います。
・何かに入れることが前提なら使えるはず
…というわけで、ポーチ等に入れることが前提なら使えると思います。
財布として使えなくても何かしらの役には立つのではないでしょうか。メディカルポーチ辺りには最適だと思います。頭痛薬・絆創膏・軟膏・リップストップ等が気持ちよく収まります。お値段も100円ですから負担になることはないでしょう。
そんなわけで買ってみて損は無いと思います。
購入先はいつものようにamazonです…といいたいところですが、amazonでは見つからなかったのでヨドバシで買いました。
昔から販売されている定番商品のようですが、ヨドバシでの取り扱いがいつまで続くのかは分かりませんので気になる方は早めに確保した方が吉です。
・個人的に求めるスペック的なもの(どうでもいい話)
せっかく(?)なので個人的に求める小さい財布のスペックを書いてみることにします。
サイズはやはり縦85mm×横110mm程度ですね。
ただ、横幅については財布の形状やジッパーの仕様で異なってきます。L字であれば取り出しが容易になりますので100mmくらいまで短くあって欲しいところでしょうか。
生地はX-PACが望ましいです。
X-PACは軽いだけでなくPVCと同程度の「硬さ」があるのが利点です。コーデュラナイロンでも悪くはありませんが、こちらには基本的には防水性がありません(※防水性のあるものはコーティングしているだけで生地そのものに防水性はありません)。
中身の間仕切りはちょっと難しいところです。
基本的には不要ですが、カード部分にだけは保護を目的として有った方がいいかもしれないと思ったりします。硬貨と紙幣はどうせ市場に流れていくものですのでダメージが発生しても問題ありませんが、カードはそうはいきません。
とはいえ、カードスロットを作ってしまうと内部の柔軟性が低下するのがネックです。『何枚まで入るのか』みたいな問題も出てきます。そういった煩わしさが出るくらいなら無い方が良いとも思えます。
こんなスペックの財布が販売されてくれないかなぁ…。
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