今日も今日とてズイフトの話です。『とりあえず知るシリーズ』としては今回で実質的に最後になるコースについての説明になります。
順番として前後しているような感じになっていますが、ズイフトのシステムを考えるとおそらくこの方が理解しやすいのではないかと思います。
・ZWIFTではどこを走ることになるのか
「仮想空間を走っている」と言ってしまえばそれまでですので、もう少し掘り下げて見ていきましょう。これについては事前情報が無いと誤解をしてしまいそうな部分なので意外に重要です。
結論から書きますと、ZWIFTのシステムはMMOPRG…俗に言う『ネトゲ』と同じです。
管理者(ズイフト運営)側から複数のフィールドが提供されており、我々ユーザーはその中からフィールドを選んで走るという仕組みです。そのようなわけで、そのフィールドが同じでないとユーザー同士が出会うことは起こりません。
逆を言えば、フィールドをユーザー同士で共有しているので「絶対的に他ユーザーと接触がある」とも言えます。まさにMMOPRGですね。完全ソロライド的なものを行うのは実質的にできません。
・ZWIFTのワールドは6種類+3種類
これについては最初から仕組みを覚えるのが手っ取り早いですので覚えてしまいましょう。
ズイフトにおけるフィールド(※ズイフトではワールドと呼ばれますがフィールドと言った方が分かりやすいです)について知るべき内容は以下のようになります。
・ズイフトには6個のフィールドがある(※今後増える可能性大)・フィールドは提示されている3個の中から選ぶことができる・3個のうち2個は日替わりで変更される・Watopiaというフィールドだけはいつでも選ぶことができる・変更のスケジュールはカレンダーに記載されている
内容としてはそこまで難しいものではありませんが、何の事前情報もなく画面から読み取るのは至難の業だったりもします。
ではそれぞれの内容について補足…というか簡単な説明をしていきます。ZWIFTのフィールドは原則的に6種類が存在しており、それらは以下のようになっています。
・Watopia(ワトピア)
・Richmond(リッチモンド)
・London(ロンドン)
・Innsbruck(インスブルック)
・New York(ニューヨーク)
・Yorkshire(ヨークシャー)
Watopiaだけはズイフトが独自に作成した仮想の島です。その他は全て実在するロケーションをモチーフに作成されています。今後追加されていく可能性も大いに高い部分です。
しかしながらこの6種類のフィールドにはいつでもアクセスできるわけではありません。ズイフトから提供されるフィールドは3種類となっています。
唯一「Watopia」だけはいつでも参加できるフィールドとして設定されており、他の5種類に関しては日替わりでの変更が行われるという仕組みです。
この変更スケジュールについては画面左下のカレンダーに表示されています。
文字が小さくて分かりにくいかもしれませんが、実際にやってみると日毎に2種類のフィールドが設定されていることを確認出来るはずです。
ここで説明していない残りの3種類はイベント限定のステージです。タイミングやライダーのレベルで「ボローニャ」「フランス」「パリ」の3種類にアクセスできるようになります。
参考までに書いておきますと、それぞれの地域の解説は以下のようになります。
・Richmond(リッチモンド)
アメリカ合衆国の東海岸です。アメリカには同名の土地が多数あったりしますが、ズイフト内のリッチモンドはバージニア州にあるリッチモンドになります。5年くらい前のUCI世界選手権の舞台です。確かユキヤ・アラシロも走っていたような?
・London(ロンドン)
説明をするまでもなくロンドンです。
・Innsbruck(インスブルック)
ここはオーストラリアの有名な観光地です。ウインタースポーツで有名なので画像検索をすると気分的に寒くなります。ここも3年くらい前のUCI世界選手権の舞台です。
・New York(ニューヨーク)
説明をするまでもなくニューヨークです。
・Yorkshire(ヨークシャー)
イギリスのヨークシャー地方です。ヨークシャーといえば羊の放牧のイメージですが、残念ながらそのような牧歌的でネイチャーな風景ではなく街中を走ります。
ロンドンもそうですが、イギリスは左側通行なので我々ジャパニーズからすると画面上の違和感がかなり軽減されます。
・ワールドとコース
説明するまでもないかもしれませんが、コースとはそれぞれのワールドに設定されている「走ることができるルート」です。任意の道を選んで自由自在に走れるわけではありません。
コースは一つのフィールドに対して多数用意されており、ライダーのレベルが上がるにしたがって新しいコースが解放されたりします。
どんなコースがあるのかについてはズイフト内からでも確認出来ますが、有志のチームが作成してネット上に公開しているマップの方がはるかに分かりやすく、情報量としても優れています。
事前にこのマップから走るコースの目星を付けておくのが正解でしょう。
ちなみに個人的に良く走るコースはワトピアの「OUT AND BACK AGAIN」です。全長40kmと程よい長さになっています。
・ユーザー側でワールドを入れ替えることも出来なくはない
裏技的なやつですね。
当然ながら公式ツールではありませんが、ハックツールを利用することでフィールド(ワールド)を任意で入れ替えることも不可能ではありません。
向こうの方はこういったの好きですよねぇ…OSの脱獄とか。具体的な使い方についてはyoutubeに動画があります。
個人的には使っていないのでよく分かりませんが、参加ユーザー数の少ない場所を走りたい場合はよいのかもしれません。
・ワークアウトやプランとの関係
ワークアウトやプランとコースの関係ですが、これは全く関係がありません。
何故かと言いますと、ズイフト内のトレーニングに関するデータは全てワット数を基準にしているからです。故に平坦コースを走ろうが山岳コースを走ろうが結果は変わりません。
ワット数は「どれくらいの出力ができるのか」であり、これは言い変えれば「どれくらいの重さのペダルを踏めるのか」ということになります。
要するに最終的にペダルが重くなればどうでもよいわけです。変速機を使ってペダルを重くしたとしても傾斜を利用してペダルを重くしたとしても「ペダルが重くなる」という結果は変わりません。
そのようなわけで、ズイフト内ではどこを走ったところでワット数に影響はありません。現実のライドのように『斜度がきつ過ぎて進めずに転倒する』なんてこともありませんからね。
とはいえ、ギア比を使う場合と斜度を利用する場合で「負荷のかけやすさ」は異なりますので完全に同じとは言えません。
例えばですが、山岳コースを走る場合は変速という手間が一気に増えます。下り坂になったら急激にギアを重くしないとペダルの負荷が一気に無くなってしまいますからね。
変速の手間が増えるとワット数も乱れますから平坦区間を走る場合と比べて差が出てきてしまいます。これでは平等な結果になるとは言えません。
そんなコース差で発生する『負荷のかけやすさ』を是正するためのツールが次で説明する「ERGモード」と「SIMモード」です。
・ERGモードとSIMモード
ERGモードとSIMモードは両方とも「自動で負荷を調整してくれる機能」です。ちなみにERGは『エルゴ』と呼びます。
ではこの2つの何が違うのかといいますと、ERGモードはケイデンスを基準して負荷を調整してくれるのに対してSIMモードはコース上の勾配を基準にして負荷が調整されます。
実質的にSIMモードはズイフトにおいて意味を成していません。
SIMモードはフリーライドでしか使えないのですが、コース上の勾配変化で負荷が自動変化することがウリのズイフトで『負荷を一定にしてしまう』というのはコンセプトとして台無しです。
ざっくりと言えば『スマートトレーナーをスタンダードトレーナーに格下げするのがSIMモード』なわけですね。故にSIMモードについては無視して問題ありません。
重要なのがERGモードです。これはケイデンスを基準にしていますので、目標としているワット数が同じであっても「重いペダルをゆっくり漕ぐ」「軽いペダルを速く漕ぐ」といった違いが発生します。
ERGモードでは『そのワット数を作るためにはどれくらいの重さのペダルをどれくらいケイデンスで回せばよいのか』ということが強制的に身体に叩き込まれるためトレーニング効果は抜群です。ギアを軽くしたところでズイフト側で調整されますからね…。
ではERGモードの使い方に入りましょう。
…といっても使い方そのものは至って簡単ですが。ワークアウトの画面で「ERGモードを使う」にチェックが入っていればONになります。
実際は完璧に負荷が一定になるわけではありません。まぁこれも当然なわけですが、ペダルの入力を計算して調整しているのでタイムラグが発生するのはどうしようもありません。
とはいえフリーライドよりトレーニング効果が高いのは事実です。設定するワット数に対する難しさはありますが、使い続ければ確実に鍛えることができます。
その他の使い方について
その他の使い方については以下に記載しています。
<とり知るZWIFT①>画面表示について
<とり知るZWIFT②>設定画面について
<とり知るZWIFT③>フィールド・コースについて
<とり知るZWIFT④>Companionについて
微妙に内容が重複していたりもしますが、この流れで見ていくのがおそらく分かりやすいと思います。
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